理学部・理学系研究科の卒業生、教員からのメッセージ
※所属、肩書は掲載時のものです
根岸 茉由(NEGISHI Mayu)
私が小分子RNAと出会ったのは中学生のときです。講義で「発見当時はゴミと思われていたけれど、調べてみると大きな役割があることがわかったんですよ」という話を聞き、「生物の体を作る仕組みってすごい!」と強く心を動かされました。その後、東京大学理学部に進学し、小分子RNAに関する研究に打ち込みました。仮説を立て、実験を繰り返して、自らの手で新しい事象を見出す日々はとても充実していました。時には失敗やつまずきもありましたが、それらがむしろ現状を打破する意外な発見や新しい考え方につながったように思います。大学での経験は私の興味をさらに深め、現在働いている企業でもRNAに関する研究に携わっています。
理学部は「理(ことわり)を学ぶ」という名の通り、自然現象の「なぜ?」に正面から向き合う場です。このような基礎研究は、世に製品やサービスを提供することを目的とする企業研究とは目標が異なるように見えるかもしれません。しかし、一見何の意味もない現象に見えても、前述の小分子RNAの例のように実は大きな意味を持っていたという例は多くあります。私は理学部に進学する際、「純粋に基礎研究に打ち込める大学生の間だからこそ、広い視野を身につけたい。どのように活かすかは社会に出てからでも考えられるはずだ」と考えていました。今振り返ってもその考えは間違っていなかったと思いますし、理学部で培った「『なぜ』を追い求める姿勢」は私の考え方の根幹になっていると言えます。
現在学んでいることや興味、趣味…どんなことが将来につながるかはわかりません。ぜひいろいろなことを見聞きし、体験して、「面白い」と思えるものを見つけてください。皆さんがこの先どんな分野に進んでも、そこで得た学びをどう活かすかを大切にしてほしいと思います。
2025.9.1掲載

