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松井 千尋

理学部・理学系研究科の卒業生、教員からのメッセージ

※所属、肩書は掲載時のものです

松井 千尋(MATSUI Chihiro)

松井 千尋
2012年、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 博士課程修了。2011年、日本学術振興会 特別研究員。2012年、JST FIRST合原最先端数理モデルプロジェクト 研究員。2013年、東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻 助教。2017年より現職。

小学生のときに受けた理科の授業で知った、「自然現象は数式で記述できる」という事実に感銘を受けて以来、自分なりに世界を理解したいという夢を追い続けています。

中学生の頃からなんとなく物理を勉強したいと考えていたものの、大学進学時に一つの学科に希望を絞りきれず、生物実験も学べる東大の理科二類に進学しました。高校で専攻していなかった生物の授業に苦戦しましたが、他大学では学ぶ機会がなかったかもしれない心理学やギリシャ語、科学史などを受講することができ、結果的に貴重な経験となりました。

進学振り分け当時、「万物の根源は物理にあり!」という風潮(?)があり、本質を理解するならやはり物理学だと、初志貫徹して物理学科へ進学。ところが、講義でしばしば使われる「物理的に〜」という説明が理解できず、自分には物理的センスがないと感じたため、万物の共通言語(?)である数学に近い数理物理へ分野をシフト。その後は、右往曲折して情報→数学と所属を移りました。

興味の赴くままに変遷してきた私のキャリアですが、その根本にはいつも「数学で世界を理解したい!」という思いがあります。いつの日か、「わかった!」と納得できる日が来るまで、日々邁進しています。

女子中高生・在学女子学生へのメッセージ:
大学入学までと違い、大学での勉強や研究で一番大事なのは、「好き!」「知りたい!」という熱い想いをどれだけ持ち続けられるかです。これは、どの仕事に就いても同じかもしれません。若い頃にもった興味をぜひ大切にして、一緒にそれぞれの「好き!」を追求しましょう!

2025.9.1掲載