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平賀(佐藤)純子

理学部・理学系研究科の卒業生、教員からのメッセージ

※所属、肩書は掲載時のものです

平賀(佐藤)純子(HIRAGA Jyunko)

平賀 純子

東京大学大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター 助教

1973年生まれ。2002年大阪大学大学院理学研究科 宇宙地球科学専攻 博士後期課程修了、博士(理学)取得。日本学術振興会特別研究員(PD)として宇宙科学研究所、2006年から理化学研究所・基礎科学特別研究員を経て、2010年より東京大学 大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター助教。専門は、X線天文衛星を用いた超新星残骸の観測的研究とX線検出器の開発。


子供の頃から「宇宙」というキーワードに魅かれていました。大阪大学に「宇宙地球科学」と名のつく学部ができたことを知り、入学。宇宙に行くものづくりがしたいのか、宇宙の現象を解明したいのか、自分のなかで不明瞭でしたが、学部4年で所属した研究室でX線天文学と出会います。宇宙からのX線は地球大気で吸収されてしまい地上で観測できないため、観測装置を宇宙に持っていく必要があり、宇宙機と観測データの両方に取り組むことになりました。博士号取得後、宇宙科学研究所、理化学研究所でPDをやり、自由で活発な研究環境を謳歌しました。一方、X線天文衛星は日本が一つになる事はもちろん、国際協力があって初めて実現するプロジェクトであり、大きなプロジェクトにキャリアの初期から携われたことは貴重な経験です。自分が関わった人工衛星がロケットで打ち上げられる姿には感動します。現在、小学1年生の娘と2歳の息子の子育て中で、実は毎日がてんやわんやの日々ですが、子供の成長は目覚ましく、大きな喜びを与えてくれます。

理学部在学女子学生へのメッセージ

自分のやりたいことに邁進してください。研究者としての成果に男女の差はありません。ただ、子供にとって父と母とは違う存在で、子供をもったとき初めて、ライフワークバランスにおいて男女の差を感じました。しかし、時間や仕事を自分でマネジメントできるという点で、研究者は子育てとの両立を実現しやすい職業と言えます。職場のサポートは良くなっていく方向にあり、現場の声を組織に反映しやすい環境にあります。もし迷っているのなら、前進してみましょう。

2013年掲載