東大理学部 高校生のための冬休み講座2022 Online
飯野 雄一
(広報室長/生物科学専攻 教授)
例年冬休みの時期に行っている高校生向けの講演会を2022年12月26日(月)と27日(火)に開催した。オンラインでの開催はこれで3度目となる。いまやコロナ禍における定例方式となったが,小柴ホールより理学部YouTubeチャンネルに配信し,slidoによりリアルタイムで視聴者から質問を受けつけ,補助の大学院学生が質疑応答を仲介する形式で行った。今回,一部の講師は補助の学生をつけず自身でslidoより質問を受けていた。
(上)高三和晃助教(下)磯崎瑛宏特任准教授の講演の様子
初日は,数学科 岩木耕平准教授による「√1はいつでも1か」,物理学科 高三和晃助教による「非平衡状態で物質の“限界”を超える」,生物化学科 難波祐里香特任助教による「小さなRNA vs 動く遺伝子!〜遺伝情報をめぐるミクロの闘い〜」,2日目は,天文学科 戸谷友則教授による「宇宙に生命はどれだけあるのか?」,化学科 磯崎瑛宏特任准教授による「細胞の個性を見るために」,生物情報科学科 浅野吉政助教による「ウイルスに打ち勝つパワー〜自然免疫におけるmicroRNAのはたらき〜」,の6講演を配信した。今回は各分野の講演の中で生命に関する題材が多く取り上げられており,生命科学が分野をまたがった広がりを見せているようにも感じられた。一方で,ややオーバーラップ感が多く,多様な高校生の興味を捉えることができたかは今後の分析が必要かもしれない。視聴者からはさまざまな観点の質問が寄せられ,講演を楽しんでもらえたことが伺えた。特に,ウイルスに関する話題には質問が集中し,質問時間をやや延長して対応することとなった。撮影配信と進行は広報室と情報システムチームが協力して行なった。視聴いただいた皆様と,さまざまご助力いただいた皆様に深く感謝したい。