驚きを大切に。楽しさを大切に。
酒向 重行
(天文学教育研究センター准教授)
1999年,名古屋大学理学部物理学科卒業。2004年,東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程卒業。2008年,東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター助教。2020年より現職。2025年,吉田庄一郎記念・ニコン天文学業績賞者
Q. 子供の頃好きだった教科は?
A. 図工
つくること,試すことが好きだったため。
Q. 中高生の頃、どんなことに興味を持っていましたか?
A. 自然と科学技術
郊外に育ったため身近にある自然に愛着を感じつつも,手元に無い科学技術に強いあこがれを感じていた。
Q. 宇宙人はいると思う?
A. はい。
ごく自然にそう思います。
Q. 学生さんにおすすめする本や教科書は?
A. 「坂の上の雲」司馬遼太郎
大学院生の頃に読み,それがきっかけで物事に対して楽観的に挑戦できるようになった記憶があるため。
Q. 座右の銘は?
A. 「現実の世界の偶然性に対して驚くこと,驚いて心臓に動悸を打たせることが,終始一貫して,哲学思想の原動力でなければならないと考えるのである。」九鬼周造
九鬼周造の言葉の中に,研究の中で出会う驚きの感情の大切さを再認識したため。
Q. 東大理学部のいいところはここ!
A. 理学の価値を共有できる多くの仲間がいるところ。理学の探求に専念できる環境があるところ。
Q. 自分は運がいいと思う?
A. 運がいいと思う。
これまで,良い仲間,良い環境,良い研究テーマとその成果に出会うことができたため。しかし,雨男のようである。結婚式も大雨だった。観測天文学者としては致命的だが,雨の日の旅行は嫌いではない。
Q. インスピレーションの源は?
A. 信号待ち,特急あずさの中,早朝,など
適度にぼんやりしている時に,新しい考えが降りてくるようです。
Q. 動物に生まれ変わるとしたら?
A. 飛べる鳥
自分の力で空を飛ぶとはどういうことか体験してみたい。ただ,試行錯誤が好きなのでカラス程度の考える力をあわせ持ちたい。
ー メッセージ ー