理学部オープンキャンパス2023「理学は未来を拓く」開催報告
松尾 厚(オープンキャンパス実行委員長/数理科学研究科/数学科兼担 准教授)
今年のオープンキャンパスは2023年8月2日(水),3日(木)の二日間にわたり開催された。新型コロナウイルス感染症の5類移行により対面実施も可能となったが,大学本部の方針によりオンライン開催となった。大勢の参加者(視聴数8,914)に恵まれたが,高校生の屋外活動が活発化したためか,昨年比では減少した。
上:情報科学科 学生講演
(博士課程3年 松下祐介さんと修士課程1年 中山崇さん)
下:天文学科 学生講演
(博士課程2年 森井嘉穂さんと修士課程2年 成田佳奈香さん)
理学の研究は,知的関心から自然界の謎を解こうとする営みだが,その結果が思いもよらぬ形で私たちを支えている事例は数知れない。歴史に学ぶならば,現在の研究は私たちの未来を拓くものに違いない,そんな思いのこもったキャッチコピー「理学は未来を拓く」をフィーチャーしたポスターは出色のできばえだった。
理学部企画の講演会は,昨年同様,小柴ホールからライブ配信した。二つの学生講演は実に素晴らしく,若者らしい語り口で理学の魅力に迫ってくれた。また,各学科・施設の先生方の講演は個性に溢れていて,実験装置を持ち込んで実演された先生や,研究の本当の姿を見せるべく高度な内容に踏み込んだ先生もいらっしゃった。そのような幅の広さは,真理追究の厳しさと同時に,発想の自由さや理学部の寛容さを感じさせるものだったと思う。
このほか,学科・施設企画のオンデマンド講演会,施設紹介,バーチャルツアー,各学科の相談質問コーナーおよび男女共同参画委員会企画の女子中高生向け相談コーナーが行われ,好評だった旨の報告を受けている。この場を借りて,理学部オープンキャンパスにご尽力くださった皆様に厚く御礼申し上げます。