DATE2025.05.31 #Press Releases
次世代半導体ガラス基板への微細レーザー加工を実現
発表概要
国立大学法人東京大学(総長 藤井 輝夫) は、半導体基板用ガラスへの極微細レーザー穴あけ加工技術を開発しました。今回用いたガラス基板はAGC株式会社より提供されたEN-A1で、次世代の半導体製造「後工程」に用いられる候補材料の一つです。本研究で開発された手法を用いると、レーザーのみで直径10マイクロメートル以下、アスペクト比が20程度の微細な穴あけができ、従来のエッチングによる穴あけよりも高いアスペクト比の加工ができます。
この成果は今後生成AI等に必要なハイパフォーマンスコンピュータやデータセンター用のチップレットにおいて、回路基板の材料がガラスに移行する際に役に立つと期待されます。本研究グループは今後も産業界と連携して、半導体パッケージ基板のさらなる微細化や高品位化を目指し、次世代半導体産業における日本の競争力強化に貢献してまいります。
本成果の技術に関する詳細は、2025年5月27日からアメリカ・ダラスで開催される国際会議ECTC2025で報告されました。
なお、本研究には、フォトンサイエンス研究機構の田丸 博晴 特任教授が参加しています。
半導体基板ガラスへのレーザー微細穴あけ
次世代半導体の基板に用いられると期待されているEN-A1ガラスに対して、25マイクロメートル間隔で直径10マイクロメートル以下の穴あけ加工を深紫外レーザーで実現しました。
関連リンク
発表雑誌
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学会情報 ECTC(2025 IEEE 75th Electronic Components and Technology Conference)論文タイトル