DATE2025.10.30 #お知らせ
遺伝子を“修復”から“強化”へ
-塩基編集技術を用いた血友病Bに対する新しいゲノム編集治療-
発表概要
自治医科大学医学部生化学講座病態生化学部門・遺伝子治療研究センターのNemekhbayar Baatartsogt助教、柏倉裕志准教授、大森 司教授、北海道大学大学院薬学研究院の佐藤悠介准教授、徳島大学大学院医歯薬学研究部 (薬学)の石田竜弘教授、京都府立医科大学大学院医学研究科 循環器内科学の星野 温講師 、東京大学大学院理学系研究科の濡木 理教授らの研究グループは塩基編集技術を用いて、ヒト血液凝固第IX因子遺伝子(F9)に機能獲得型変異を誘導し、生体内での血液凝固第IX因子活性を高めることに成功しました。この結果、複数のヒト血友病B患者由来のバリアントをもつモデルマウスにおいて、血液凝固第IX因子活性の上昇と出血傾向の改善が確認されました。本研究は、疾患の原因となるバリアントを「元に戻す」従来の遺伝子修復型治療を超え、タンパク質機能を意図的に強化するという新しい治療パラダイムを提示しました。この戦略は、血友病Bのみならず、他の遺伝性疾患にも応用できる可能性があります。

図:機能獲得型変異を誘導する血友病Bに対するゲノム編集治療のコンセプト
関連リンク
発表雑誌
| 雑誌名 |
Blood
|
|---|---|
| 論文タイトル |
Therapeutic base editing to generate a gain-of-function F9 variant for hemophilia B |

