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受賞・表彰

DATE2025.07.09 #受賞・表彰

東京大学理学部数学科卒業生の柏原正樹 博士が国際的に権威あるAbel賞を受賞されました

京都大学数理解析研究所特任教授・高等研究院特定教授の柏原正樹先生(理学部数学科卒)が、代数解析学および表現論における研究により2025年アーベル賞を受賞されました。

柏原正樹教授は東京大学在籍時に佐藤幹夫先生に師事し、修士論文において代数解析学の基本的な道具となるD加群の理論を構築されました。その後の先生の業績はあまりに多く、ここですべてを説明することは不可能ですが、いくつかを挙げるとすると、Riemann--Hilbert対応の確立・Kazhdan--Lusztig予想の解決(Brylinskiとの共同研究,Beilinson--Bernsteinも独立に解決)・量子群における結晶基底の導入・超局所層理論の構築(Schapiraとの共同研究)などがあります。これらの研究における革新的な道具・アイデアは,代数解析学や表現論に限らず現在の数学全体にわたってなくてはならないものとなっています。近年も、シンプレクティック幾何学への超局所層理論の応用(Guillermou・Schapiraとの共同研究)・不確定特異点型のRiemann--Hilbert対応(D’Agnoloとの共同研究)・クラスター代数のモノイダル圏化(Kang, Kim, Oh, Parkとの共同研究)などますます精力的に研究をされています。

この度のご受章を心よりお祝い申し上げますとともに,今後の益々のご活躍を祈念いたします。

◯経歴:
東京大学理学部数学科卒業、京都大学で1974年、博士号を取得。名古屋大学、京都大学数理解析研究所で教職歴を経て、現在、京都大学高等研究院特定教授。

◯受賞歴など:
柏原教授は、数学の分野における卓越した研究成果により、以下の主要な賞を受賞しています:彌永賞(1981年)、朝日賞(1987年)、日本学士院賞(1988年)、藤原賞(2008年)、京都賞基礎科学部門(2018年)、チャーン賞(2018年)、京都府文化賞特別功労賞(2024年)

(文責:数理科学研究科)

参 考

THE ABEL PRIZE