DATE2025.05.21 #受賞・表彰
中村栄一 特別教授 英国王立協会フェローに選出

中村栄一 特別教授
中村栄一特別教授(東京大学・大学特別教授)が、2025年5月13日付で英国王立協会(The Royal Society)のフェロー(Fellow of the Royal Society)に選出されました。英国王立協会は、1660年に設立された、世界で最も歴史のある権威ある学術団体のひとつです。これまでには、アイザック・ニュートン、チャールズ・ダーウィン、アルベルト・アインシュタインなど、世界的に著名な科学者たちが会員として名を連ねています。毎年、数学や医学を含む自然科学の分野で顕著な業績を挙げた科学者のうち、「自然科学の知識の向上に多大な貢献をした者」として英国およびイギリス連邦から52名、英国以外の国から最大10名がフェローに選出されます(注)。中村教授は、2009年にアメリカ芸術科学アカデミーの外国人名誉会員に、また本年には中国化学会の名誉会員にも選出されておられます。
中村教授は、ご専門の有機化学の枠を超えて学際的な研究を展開され、材料科学やナノサイエンスの分野においても顕著な成果を挙げてこられました。さらに、過去20年にわたり、高速・高分解能電子顕微鏡を用いて、有機、無機、材料科学にまたがる多様な化学現象を単一原子・単一分子レベルで映像として記録・解析するという、化学における長年の夢を実現されています。
(注)本年より、英国籍・非英国籍の区別が廃され、いずれも「Fellow of the Royal Society」の名称で選出される制度となりました。
The Royal Society press release
(文責:化学専攻長 教授 佃 達哉)