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理学部ニュース

自然を表現する

杉村 薫(生物科学専攻 准教授) 

2001年,京都大学理学部卒業。2006年,京都大学理学研究科卒業,学位取得。学振特別研究員,理研基礎科学特別研究員などを経て,2011年,京都大学 助教。2017年,京都大学特定拠点准教授。2021年,東京大学理学部生物情報科学科准教授。2023年度ナイスステップな研究者に選定。


Q. 子供の頃好きだった教科は?
A. 特になし
小学校の授業を面白いと感じた記憶はない。むしろ,作文の授業では大人が好む子供らしさを強要されることが苦痛だった。高学年になり,中学受験のために通い始めた塾の授業は知的好奇心を刺激するものが多かった。国語は生徒が思い思いに書きあげた答案を先生が順番に講評してゆくスタイルで,自由な雰囲気の中で,文章を論理的に読む力を伸ばすことができた。人生で最も役に立った授業について尋ねられたら,この国語の授業を挙げるだろう。

Q. 中高生の頃どんなことに興味を持っていましたか?
中学校の理科の実験がきっかけで基礎科学研究に興味をもった(詳細はリガクルのインタビュー記事を参照)。しかし,センター試験の日に期末試験を実施する特殊な高校に通っていたため,進路希望と高校が提供する選択肢との間に大きな乖離があり,悩んだ挙句,不登校気味の日々を過ごしていた。〇〇オリンピック出場など,高校時代の輝かしい実績をもつ同級生に対して引け目に感じる学生さんがいれば,「大丈夫。あなたもきっと好きなことを仕事にできる」と伝えたい。

Q. 学生さんにおすすめする本や教科書は?
A. 「Cell Biology by the Numbers」
濃度や速度など,細胞に関するさまざまな「数」を見積もることを通じて,細胞を定量的にイメージできるようになる。生物学以外の学生にもおすすめ。生物情報科学基礎論IIの参考図書。

Q. 趣味はなんですか?
A. 植物を育てる
日々変化してゆく様を愛でる。

Q. 自分は運がいいと思う?
A. はい
生後5週で髄膜炎に罹り,一時は「この子はあと4日しか生きられないかもしれない」という状況に陥りながら,特に大きな後遺症もなく生きているので。

ー メッセージ ー

理学のフロンティアをともに切り拓いてゆきましょう!

 

 

 

理学部ニュース2024年3月号掲載

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