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受賞・表彰

DATE2024.04.16 #受賞・表彰

常行真司教授が令和6年度の第21回本多フロンティア賞を受賞


常行真司 教授

理学系研究科物理学専攻の常行真司教授が令和6年度の第21回本多フロンティア賞を受賞されました。心よりお慶び申し上げます。

今回、受賞対象となったのは「材料構造と非調和フォノン物性および電子物性の非経験的予測手法の開発」に関する研究です。第一原理計算は、経験的パラメータや実験データを用いず、量子力学の基本原理に基づいて物質の電子状態と物性を予測するシミュレーション手法です。しかしながら、その精度や計算量の観点から、第一原理計算にはさまざまな課題が残されています。常行教授は、熱伝導率や熱膨張率などの熱物性を精度よく評価するための非調和フォノン解析手法、実験データとシミュレーションを組み合わせることで化学組成から物質の結晶構造予測を飛躍的に加速するデータ同化構造探索手法、超伝導密度汎関数理論による世界に先駆けた硫化水素の超伝導転移温度の計算、現在主流である密度汎関数理論とは全く異なる、相関波動関数理論トランスコリレイティッド法に基づく世界初の固体の第一原理計算手法の開発など、多岐にわたる新しい手法の開発に成功し、物質科学・材料科学における物性予測や構造探索、材料探索、デバイス設計のフロンティアを切り開きました。

ご受賞をお祝い申し上げるとともに、常行教授の益々のご活躍を期待しております。

本多フロンティア賞
http://hondakinenkai.or.jp/docs/65th_awards.pdf

(文責:物理学専攻 藤堂 眞治 教授)