西澤篤志助教が2021年文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞

横山 順一(ビッグバン宇宙国際研究センター 教授)


西澤篤志助教

ビッグバン宇宙国際研究センターの西澤篤志助教が,「重力波観測による重力理論検証のための研究」により,本年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞いたしました。アインシュタインの一般相対性理論は,現在までに観測されているあらゆる重力現象を整合的に説明するみごとな理論ですが,整合的な量子論を展開できない,ダークエネルギーとして観測される宇宙項問題を解決できない,などの未解決問題を含んでおり,最終理論であるとは考えられていません。そこで,アインシュタインを超える重力理論を探ることが理論的にも観測的にも大きな課題になっています。

2016年に実現した重力波観測は,これに対して大きな手がかりを与えることが期待され,既に重力波の生成,伝播,偏極の性質を通して新たな知見が得られつつあるところです。西澤助教はこれまで,重力波に関して,さまざまな重力理論の検証可能性からレーザー干渉計による観測に対する環境ノイズの影響に至るまで広汎な研究を行ってきました。とくに,2017年に彼が導入した重力波による重力理論検証のための一般的なパラメータは,広汎な理論を一挙にサーチすることを可能にするものであり,高く評価されています。今後KAGRAによってわが国がこの分野に実験的にも大きく貢献する時代にあって,彼が理論解析に果たす役割はひじょうに大きなものがあり,今回の受賞に至ったものです。おめでとうございます。

理学部ニュース2021年7月号掲載

 

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