研究科長・学部長あいさつ
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先端的理学研究と |
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理学系研究科長・理学部長 大越 慎一 (化学専攻 教授)* 執筆当時 |
2026 年3月をもって,理学系研究科長・理学部長を退任いたします。せっかくの機会ですので,私の在任中の理学系研究科・理学部の取り組みを紹介したいと思います。
先端的理学研究という観点からは,新たな附属施設としてクォーク・核物理研究機構(中村哲機構長)が2024年度に設置され,国際連携ネットワーク拠点の中核としての活動を開始いたしました。この機構は,米国と連携して「原子核の中はどうなっているのか?」という壮大な謎を解き明かす次世代大型加速器研究の日本の拠点となります。また,二十年にわたり建設を行ってきた東京大学アタカマ天文台(TAO)の開所式がチリのサンチアゴで執り行われました。フォトンサイエンス機構では,常行真司副研究科長が中心となり,理化学研究所との連携を強化しました。いずれも,わが国の基礎科学を強力に牽引していただけると考えております。
大学院教育においては大学院生への支援を行う,国際卓越大学院コース(GSGC),変革を駆動する先端物理・数学プログラム(FoPM),宇宙地球フロンティア国際卓越大学院プログラム(IGPEES)をはじめとする複数の修博一貫のプログラムに加え,全学組織であるSPRING GX(事業統括 大越慎一)の運営を理学系経理課ならびに情報システムチームが担っており,博士課程学生支援はかなり拡充してきました。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)という観点からは,佐藤薫副研究科長を中心に,年俸制雇用の女性の助教ポストを新たに5名分増やしました。これらの取り組みにより,女性教員比率は,2021年度の9%から,2025 年度の13%(357名の教員に対して45名)まで増加しています。引き続きさらなる女性教員の増員を期待しております。理学系研究科・理学部の教育の国際化については,学部3年・4年生向けに, 2014年度から化学科にて英語のみで卒業が可能なプログラム「グローバルサイエンスコース(GSC)」を実施していますが,2023年度よりスタートした,学部後期および大学院の国際化を進める「グローバルスタンダード理学(GSSE)」では,7名の外国人教員が着任し,さらなる国際化への実施体制が整ってきています。また,博士課程学生向けには,共同研究指導型博士課程ダブル・ディグリー・プログラムが2020年度よりスタートしており,現在,仏パリ・サクレー大学,英マンチェスター大学,独ライプニッツ大学ハノーバーと実施しております。また,仏レンヌ大学,台湾国立中興大学についても手続き中です。両国での生活支援が受けられるとともに,両大学から博士号が授与される充実したプログラムです。このプログラムを通じて,先方大学との専攻同士の連携による新たな国際共同研究へと発展させていくことも大きな狙いとなっています。
このような理学の魅力を,榎本和生副研究科長を中心に,広報委員会・広報室および情報システムチームから,強力かつ多面的に広報活動していただき,様々な世代を対象としたイベント活動を通じて,社会に幅広く発信しております。
理学系研究科・理学部は,研究者が自由な発想でのびのびと研究し,学生が瑞々しい感性を磨き,世界の第一線で活躍する,そのような環境を整備したいと思い,今まで務めてまいりました。ぜひ,理学系研究科・理学部が世界に冠たる研究力をより高め,魅力ある研究・教育の場でありつづけることを祈っております。
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