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理学部ニュース

「2025年東京大学理学系研究科・名誉教授の会」報告

佐藤 薫(副研究科長/地球惑星科学専攻 教授)

2025年度の理学系研究科・名誉教授の会が,9月26日(金)午後4時より小柴ホールにて対面とオンラインのハイブリッドで開催された。名誉教授の会は,理学系研究科・理学部の自由闊達な風土と学問への真摯な取り組みを,長年に亘り築き育んでこられた名誉教授の方々をお招きし,研究科の現状報告と歓談を行う秋の恒例行事である。今年は,1999年度末に退職された矢﨑紘一先生,堀田凱樹先生,名誉教授の会幹事長の小間篤先生をはじめ16名が対面で,また3名がオンラインで参加された。現役教職員からは,研究科長をはじめとする執行部,専攻長,事務部課長など14名が出席した。

はじめに大越慎一研究科長より研究科の現状紹介が行われた。人事や財務に加え,新SPRING-GX等の博士課程支援,アタカマ天文台を基軸とする国際観測網の構築,クオーク・核物理研究機構の発足,三浦半島の生物多様性を活かした海洋教育共同利用拠点など,多彩な学術・教育の取り組みが紹介された。さらに英語による学位取得プログラムやグローバルスタンダード理学教育部門の整備,ダブルディグリー制度の充実等の国際化推進や,女性教員・学生比率の推移などダイバーシティの現状も示された。最後に2027年の東京大学開学150周年を記念した叢書への協力が呼びかけられた。

続いて生物科学専攻の林悠教授による「なぜ動物は眠るのか?」と題する講演が行われ,活発な質疑応答が行われた。講演終了後はホワイエに場所を移し,対面での懇談会が開かれ、名誉教授の先生お一人ずつに、近況報告を兼ねたご挨拶をいただいた。

名誉教授となられてなお第一線で長くご活躍の先生方やご退職後の人生を謳歌されている先生方から貴重なお話や励ましをいただき,大いに刺激を受けた。来年も多くのご参加をお待ちしている。

理学部1号館小柴ホール前ホワイエにて
講演する林 悠 教授(生物科学専攻)