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理学部ニュース

 

理学のタマゴ 

「ピアノと電子で世界を奏でる,二刀流の化学屋」

 

吉田 悠真(化学科 4年生) 

出身地:奈良県大和高田市
出身高校:灘高等学校

 


Q. 中学生のころ,どんなことに興味を持っていましたか
A. 部活動での化学実験
化学部に入り,実験が好きになった。研究は大学生になってからと決心していたので,アズレンという青い炭化水素を作ったり,ロンズデーライトという炭素の同素体を作ったり,ただ面白いと感じる実験に没頭していた。

Q. 高校生におすすめする本や教科書は?
A. 「フロンティア軌道論で理解する有機化学」(稲垣都士ら 著)
この本では,フロンティア軌道論とよばれる理論に基づいてゼロから有機化学を構築する。難解な"軌道"の概念や扱い方を,複雑な計算なしに会得できる,有機化学を学び始めた高校生にもおすすめの良書である。

Q. 理学部に進学しようと思ったきっかけは?
A. 「化学」という学問そのものに魅力を感じたこと
私は学校推薦型選抜で入学したため,出願時に学部を選択した。当時は学部ごとの違いをほとんど理解できず,工学部や薬学部と迷ったが,化学の理論そのものに惹かれていたため,理学部への進学を決意した。

Q. 研究で一番嬉しかったことは?
A. 目的物を合成できた瞬間
私は物心つく前にドラゴンクエストVIIIというRPGに触れ,素材を混ぜて新しいものをつくる試みに魅了された。そのため,試薬を混ぜて自分の思い描いた物質を作り,結晶として手に入れる瞬間に幸福を感じる。

Q. 研究や学問のどこが楽しいですか?
A. 身の回りの現象を理解する力を得られるところ
たとえば「なぜ消しゴムで文字が消せるか?」「なぜ痛み止めで痛みが和らぐのか?」「なぜ運動すると眠くなり,カフェインを飲むと覚醒するのか?」といった,当たり前に起きている物事を解明できた瞬間が一番楽しい。

Q.趣味はなんですか?
A. ピアノを弾くこと
幼少期からピアノを習っており,今でも研鑽を続けている。クラシック音楽でコンサートに出演したり,ポップスを即興で弾いたり転調したり,誰かとアンサンブルしたりすることが日々の息抜きになっている。

Q. インスピレーションの源は?? 
A. 常に頭の片隅で化学に思いを馳せていること
いつからか何をしていても何らかの化合物が頭に浮かんでいるようになった。例えば高校生の頃はずっと頭の中に窒素六員環(ヘキサジン)があった。恒常的に化学を考えている状態が発想を生み出してくれる。

Q. 苦手なことはなんですか?
A. 方向音痴
私が車を運転すると,実家から3分圏内であっても地図を使わなければ自宅に辿り着くことができない。人間にはどうやら向き不向きがあるらしいことを知った。 

Q. 休日は何をしていますか?
A. 友人と遊ぶ
複数のサークルや数理好きの集団,小学校の友達など,数多のコミュニティに関わることを心掛けている。次の週末には,高校時代に知り合った化学好き集団と全市区町村ランダムサイコロで弾丸旅行を予定している。

Q. 日々の研究や勉強で,息抜きには何をしていますか?
A. 質を追求した料理
物価の高い東京では,親のもとを離れると自炊が必須となるが,毎食作る余裕はないので,作り置きを駆使する必要がある。可能な限り美味しい料理を作らなければ,飽きずに毎食同じ料理を食べ続けることは難しい。


中学生の頃のノート

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どんな疑問も解決する執念が最も大切です。