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理学部ニュース

セレンディピティラボが 2023年度グッドデザイン賞を受賞

大越 慎一(理学系研究科長・理学部長/化学専攻 教授)

 

Serendipity Labポスター

東京大学大学院理学系研究科化学専攻の合田圭介教授が推進するSerendipity Lab(セレンディピティラボ)は,2023年度グッドデザイン賞を受賞しました。

グッドデザイン賞は,公益財団法人日本デザイン振興会主催のもと,工業製品からビジネスモデル,イベント活動に至るまで多岐にわたる分野の優れたデザインに贈られる賞です。

「セレンディピティ」とは,意外な発見や予期せぬ出会いを意味する言葉であり,科学の歴史においては,アレクサンダー・フレミング(Sir Alexander Fleming)のペニシリンの発見,パーシー・スペンサー(Percy LeBaron Spencer)の電子レンジ原理の発見,田中耕一の高分子質量分析法の発見など,多くの革命的な発見がこのセレンディピティから生まれました。Serendipity Labは,生命科学と医学の分野において,このセレンディピティを可能にする技術開発及び応用展開を目指す世界の研究者(現在160名以上)の学術コンソーシアムです。主要メンバーは太平洋諸国(日本,中国,アメリカ,カナダ,オーストラリアなど)から参加しているものの,ヨーロッパやアジアの他の国々(ドイツ,イギリス,シンガポール,インドなど)からも多くの研究者が参画しています。また,Serendipity Labのもう一つの目標は,学生や若手研究者に異分野融合型研究の機会を提供し,未来のグローバルリーダーを育成することです。2018年の設立以来,Serendipity Labは,合計92編の国際共著論文を公表し,そのうち35編がトップ10%の評価を受けるなど,顕著な成果を上げてきました。

このたびの受賞を心から祝福し,合田教授とSerendipity Labのメンバーのさらなる成功を期待しています。彼らが今後も科学の発展と国際交流に貢献し続けることを確信しております。

 

 

理学部ニュース2023年11月号掲載

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