DATE2023.02.07 #Press Releases
維管束が茎器官の丈夫さに貢献することを証明
― 建築分野における次世代柱の設計への活用の期待 ―
東京学芸大学
神奈川大学
リヨン大学
東京大学大学院理学系研究科
発表概要
東京学芸大学のFerjani Ali准教授、産業技術総合研究所の光田展隆副研究部門長、東京大学の塚谷裕一教授、熊本大学の澤進一郎教授、INRAE LyonのHamant Olivier教授らの研究グループは、上記の疑問に答えるべく、茎の成長過程における茎内部の維管束組織の力学的な関与について研究しました。その過程で、光田副研究部門長らの大規模なスクリーニングの中から、茎に亀裂が生じる系統を新たに見出しました。
そしてこの系統について、茎の内部組織の各細胞の形態の詳細な解析に取り組みました。その結果、今回私たちは、茎内部における維管束の配置の重要性に気づきました。
今回の研究成果は、国際誌DEVELOPMENT誌(オンライン版)に2023年2月7日午前0:00時(グリニッジ標準時)付で掲載されました。
図:(A)播種後1ヶ月間の植物体の写真。スケール: 30 mm。(B)茎の亀裂の様子の写真。スケール: 10 mm。(C)茎の横断切片の顕微鏡画像。野生型において繊維細胞は赤く染色されている。維管束では道管と混在している。スケール: 100 μm。(D)pNST3:IDD9:SRDX clv3系統の茎の亀裂と、横断切片の顕微鏡画像。スケール: 1 mm(左、中央)、100 μm(右)。切片画像におけるアスタリスクは亀裂を示している。(C,D)茎の横断切片画像において維管束の数は、7(C左)、8(C右)、16(D)。
詳しくは、東京学芸大学 のホームページをご覧ください。