2022/08/04

分化細胞からの植物体再生

-いったん分化した細胞がリプログラミングする仕組みを解明-

 

理化学研究所

東京大学大学院理学系研究科

中部大学

基礎生物学研究所

 

概要

理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター細胞機能研究チームの坂本優希研修生(東京大学大学院理学系研究科博士課程)、杉本慶子チームリーダー(東京大学大学院理学系研究科教授)、中部大学の鈴木孝征教授、前島正義教授、基礎生物学研究所の瀬上紹嗣助教らの国際共同研究グループは、いったん分化を完了した植物細胞がリプログラミングを起こし、植物体を再生する仕組みを解明しました。

本研究成果は、組織培養技術を用いた植物資源の増産やゲノム編集を用いた品種改良の効率化につながるものであり、持続的な食料供給やバイオマス生産に貢献すると期待できます。

今回、国際共同研究グループは、分化した細胞がリプログラミングし、分裂を再開するためには、植物ホルモンのオーキシンを新たに作り出す必要があることを発見しました。また、この時、オーキシンの生合成酵素をコードする遺伝子の発現がエピジェネティックな仕組みによって上昇することを明らかにしました。さらに、オーキシンの合成によって細胞のオーキシンに対する応答性が高まり、細胞分裂を再開させるために必要な遺伝子の発現が誘導されることが分かりました。

本研究は、科学雑誌『The Plant Cell』オンライン版(8月4日付:日本時間8月4日)に掲載されました。

 

図:分化した体細胞がリプログラミングし、細胞増殖を繰り返して植物個体を再生するまでの過程

 

詳細については、理化学研究所 のホームページをご覧ください。

 

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―