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Press Releases

DATE2026.08.31 #Press Releases

初期宇宙で成長中のブラックホール同士が出会う現場を発見

発表概要

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU, WPI)で研究を行う東京大学大学院理学系研究科の田中匠 (たなか たくみ) 大学院生が先導し、Kavli IPMU の John Silverman (ジョン シルバーマン) 教授らが参加する国際研究チームは、新たに開発した画像解析手法を用いてジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)で取得された高解像度の赤外線画像を解析しました。その結果、約125~128億年前の宇宙で、二つのリトル・レッド・ドット(LRD)候補が非常に近接して存在する LRD ペアの候補を4組発見しました (図1)。さらに、このうち2組について JWST の分光データを解析した結果、それぞれを構成する2つのLRDがほぼ同じ赤方偏移にあり、初期宇宙で実際に近接して存在する LRD ペアであることを確認しました。LRD は JWST により発見された新しい種類の天体で、ブラックホールが周囲の物質を活発に取り込み、急速に成長している天体であると考えられています。そのため、初期宇宙における超大質量ブラックホール (SMBH) の起源を解き明かすカギとなる天体として注目されています。

今後、開発した画像解析手法を用いて LRD の更なる探索を進め、LRD のうちどの程度が近接ペアを形成しているのかを統計的に測定することで、ブラックホール同士の合体が初期宇宙のブラックホール成長に果たした役割を定量的に検証できると期待されます。

成果は、日本天文学会の発行する Publications of the Astronomical Society of Japan (欧文研究報告) のオンライン版に2026年8月31日付で掲載されました。

 

図1:発見した LRD ペア候補天体の JWST 赤外線画像。1.5 µm, 2.8 µm, 4.4 µm 付近のフィルターで撮影された画像を用いて疑似カラー画像を作成している。画像右下の白線は約5,000光年に対応する。(Credit: Tanaka et al. 2026, PASJ / COSMOS-Web)

関連リンク

カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)

発表雑誌

雑誌名
Publications of the Astronomical Society of Japan
論文タイトル

Hidden in Pixels. I. Discovery of dual “little red dots” indicates excess clustering on kilo-parsec scales