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受賞・表彰

DATE2022.01.27 #受賞・表彰

濡木理教授が第26回安藤百福賞を受賞

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濡木 理教授


生物科学専攻の濡木理教授が、食科学の振興ならびに新しい食品開発に貢献する基礎研究者に授与される安藤百福大賞を受賞されました。心よりお慶び申し上げます。

濡木教授は、構造生物学の世界的トップランナーとして、生体内で重要な機能を担う様々なタンパク質、核酸の立体構造を世界に先駆けて解明してきました。特に、近年ゲノム編集ツールとして脚光を浴びているCRISPR-Cas9の構造解析により、Cas9タンパク質とガイドRNAが協働して標的DNAを切断する分子メカニズムを解明しました。さらに、イオンチャネルやトランスポーター、Gタンパク質共役型受容体などの様々な膜タンパク質の構造解析により、多彩な膜輸送メカニズムの解明にも成功してきました。濡木教授は脂質キュービック法やX線自由電子レーザー、クライオ電子顕微鏡など最先端技術を駆使することにより、これらの難しい課題を解決してきました。これらの基礎研究の成果は、創薬や疾患治療の応用にも直結しており、生命科学の多岐にわたる分野において大きなインパクトをもたらしています。濡木教授は、「基礎の基礎は応用」をモットーにゲノム編集の「モダリス」、構造解析の「キュライオ」といった創薬ベンチャーを立ち上げ、基礎研究の成果の社会実装にも精力的に取り組んでおり、今後の益々のご活躍が期待されます。

第26回安藤百福賞
https://www.ando-zaidan.jp/news/2022-ando-momofuku/

(文責:先端科学技術研究センター 教授 西増 弘志)