2021/12/09

Ia型超新星の爆発直後の閃光を捉えることに成功!

ー特異な爆発に至る恒星進化の謎に迫るー

 

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構

京都大学理学研究科

東京大学大学院理学系研究科

広島大学宇宙科学センター

 

概要

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) 姜継安 (ジャン ジアン) 特任研究員をはじめとする東京大学や京都大学、広島大学、国立天文台などの研究者からなる研究チームは、特異な Ia 型超新星の爆発直後からの観測と理論計算を組み合わせた研究により、これが通常の Ia 型超新星とは異なる進化過程を経て爆発したものであることを明らかにしました。研究チームは東京大学木曽観測所の1.05m 木曽シュミット望遠鏡に搭載された Tomo-e Gozen (トモエゴゼン) カメラを用いた観測により、Ia 型超新星の爆発から5時間以内にパルス状の閃光が現れる様子を捉えることに初めて成功しました。さらに、京都大学岡山天文台のせいめい望遠鏡を用いた観測により、今回観測された Ia 型超新星が通常のものより明るい特異な Ia 型超新星であることを突き止めました。これらのデータをもとにシミュレーションによる解析を行い、爆発した白色矮星の周囲に存在した大量の物質と超新星爆風が衝突したことで初期閃光が生じたことを明らかにしました。

Ia 型超新星がどのような機構によって爆発するかは未だ多くの疑問が残されています。今回の発見は、Ia 型超新星の爆発機構の謎を明らかにする手がかりとなると共に、通常とは異なる特異な Ia 型超新星の起源に迫る成果になると期待されます。

本研究成果は、米国天文学会の発行する天体物理学専門誌アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ (The Astrophysical Journal Letters) の2021年12月8日付で掲載されました。

図:Ia型超新星Tomo-e202004aaelb(2020hvf)を取り囲む星周物質と超新星放出物質の衝突の想像図(Credit:東京大学木曽観測所)

 

本研究には、天文学教育研究センターの酒向重行准教授、土居守教授らが参加しています。

 

詳細については、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 のホームページをご覧ください。

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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