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受賞・表彰

DATE2026.04.17 #受賞・表彰

吉田英人特任研究員が令和8年度文部科学大臣表彰研究支援賞を受賞


吉田 英人 特任研究員

吉田 英人さん(昨年度まで技術部特任専門職員、現在は天文学教育研究センター特任研究員)が「表面分析装置群及び教材製作による宇宙地球科学への技術貢献」により、令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰研究支援賞(高度技術支援部門)を受賞されました。

太陽系の起源や惑星の進化、地球の内部構造やダイナミクス、太古から現在までの地球環境の変遷など、人間の時空間スケールを超える現象を理解することをめざす理学においては、自然界の物質に記憶されたこれらの情報を、詳細かつ正確に抽出することが鍵となります。多成分多相系である天然物質から情報を取り出すためには、多様な局所分析・バルク分析を可能とする表面分析装置が用いられ、その際、装置の性能を最大限に活かす分析技術ならびに運用・性能維持の技術が必要となります。吉田さんは地球惑星科学専攻の表面分析装置群の維持管理、分析支援、分析手法開発に長年貢献してこられました。標準試料の作成、試料調整法の最適化、対象ごとの最適条件探索を通じ、確度の高い分析を継続的におこなえる環境を整備されたほか、学生の分析を指導・支援することで人材育成にも大きな役割を果たされました。吉田さんから教わった技術を活用し、現在、産学官で活躍する研究者は100名を超えています。また、本研究科の技術部技術長としても長年活躍され、全学の総合技術本部設立にも尽力されました。

これらにとどまらず、ご自身の天文観測の知識や技術を活かし、昼夜天候に関わらず、流星が飛んだ方向がわかるという独自の電波観測方法を確立されました。この観測方法が、複数の大学での卒業研究や修士研究、アウトリーチ活動など様々な場面で用いられ、自然科学の裾野の拡大に貢献してきたことも、吉田さんの業績のひとつです。

私自身も、他大学の院生であった頃から、吉田さんに多くを教えていただき、最近では小惑星リュウグウサンプルの分析でも大変お世話になりました。私だけでなく、多くの卒業生や大学院生がこのたびのご受賞を喜んでいることと思います。長年、地球惑星科学分野を支えてくださったことに心より感謝するとともに、今後、木曽観測所トモエゴゼンカメラでの観測におけるさらなるご活躍を祈念申し上げます。

令和8年度文部科学大臣表彰研究支援賞

(文責:地球惑星科学専攻 / 宇宙惑星科学機構 教授 橘 省吾)