DATE2026.04.13 #受賞・表彰
道村唯太准教授が令和8年度文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞
道村唯太 准教授
ビッグバン宇宙国際研究センターの道村唯太准教授が「レーザー干渉計を用いた精密計測による新物理探索の研究」により、令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞されました。
現代の物理学は、素粒子の世界を説明する量子の理論と、宇宙を記述する重力の理論によって大きく発展してきました。しかし、これらを統一する理論はまだ見つかっておらず、宇宙の大半を占めるダークマターの正体も謎のままです。こうした未解決問題の背後には、これまで知られていない新しい物理法則が潜んでいると考えられており、その手がかりを見つけるための実験や観測が世界中で行われています。
道村唯太准教授は、レーザー干渉計を用いた精密な光計測に独自の工夫を取り入れ、こうした新物理の多角的な探索に取り組んできました。非対称光リング共振器を用いた実験では、光の進行方向による光速の違いを長期間にわたり測定し、相対性理論の根幹をなすローレンツ不変性を世界最高精度で検証しました。また、ダークマター探索においても、光の偏光状態を精密に測定するという着想に基づき、光リング共振器を用いたアクシオン探索を世界に先駆けて行いました。さらに、重力波望遠鏡KAGRAの特徴を活かし、サファイア鏡を利用して未知の力の検出を目指したベクトルダークマターの新しい探索なども行ってきました。
これらの研究は、従来とは異なるアプローチで物理学・天文学の未解決問題に迫るものです。独自に構築した小型の実験装置から既存の大型観測装置までを横断的に活用しながら、多様な可能性を検証する研究として、今後のさらなる展開が期待されます。
(文責:物理学専攻/ビッグバン宇宙国際研究センター 安東 正樹 教授)

