DATE2026.04.07 #受賞・表彰
山崎雅人教授が令和8年度文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞

山崎雅人 教授
物理学専攻の山崎雅人教授が、「量子場の理論による可積分系の研究」により、令和8年度文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞されました。心よりお慶び申し上げます。
山崎教授の研究以前、当該分野では、多様な物理模型の多くが厳密に解けず、例外である可積分系の研究では「可積分性そのもの」を原理から理解する枠組みすらが未整備でした。山崎教授は、量子場の理論の摂動論に基づき、可積分系をゼロから再構成する一般枠組みを構築しました。可積分格子を超対称箙ゲージ理論の箙と同一視し、新たな双対性と局所化を組み合わせてヤン=バクスター方程式を導出し、さらに4次元チャーン=サイモンズ型理論のループ演算子により格子模型とスペクトル変数の幾何学的起源を与えました。本研究により、ヤン=バクスター方程式やR行列、ヤンギアン等の無限次元代数と表現論を場の理論から系統的に導く道筋が確立され、従来の天下り的導入を要さない統一的理解が可能となりました。加えて、新たな可積分場の理論の無限系列や箙ヤンギアンを発見し、可積分構造の大幅な拡張にも成功しました。
本成果は、可積分系・結び目理論・量子群を貫く共通基盤を与え、新規理論探索と関連分野の発展を加速させるものです。長期的には、基礎科学・先端計算基盤の強化を通じて社会・経済または国民の福祉の向上に間接的に寄与することも期待されます。
山崎教授の、今後のさらなるご活躍をお祈り申し上げます。
(文責:物理学専攻 教授 諸井健夫)

