DATE2026.01.15 #受賞・表彰
佐野文哉先生が第42回井上研究奨励賞を受賞

佐野 文哉 特任助教
本研究科生物科学専攻の佐野 文哉 特任助教が、第42回井上研究奨励賞を受賞しました。 本受賞は、Gタンパク質共役型受容体における下流シグナル選択機構について研究した、佐野氏の博士研究論文に対して授与されたものです。
高等真核生物が生命活動を営むためには、細胞同士が生理活性物質を介して互いにコミュニケーションを取り合う必要があります。多くの生理活性物質が細胞膜を透過しないため、こうした細胞間のコミュニケーションはGタンパク質共役型受容体 (GPCR) に代表される細胞膜上の受容体が担っています。GPCRはヒト遺伝子最大のスーパーファミリーを構成する受容体群であり、外部からの刺激となるリガンドを受容すると、細胞内に存在する様々なパートナータンパク質を介してシグナルを伝達します。重要な点として、ほとんど全てのGPCRが複数のパートナータンパク質を介してシグナルを伝達しており、組織や細胞の違いに応じて適切な制御がなされています。そこで佐野氏は、いくつかの代表的なGPCRを研究対象として、立体構造解析・分子動力学シミュレーションなどを組み合わせることで、GPCRの下流シグナル選択機構の包括的な理解を目指して研究を進めてきました。これらの点が評価され、今回の受賞につながりました。
佐野氏は学位取得後、生物科学専攻濡木研究室特任助教として、関連する研究をさらに展開しており、今後のますますのご活躍が期待されます。
(文責:生物科学専攻 教授 濡木 理 )

