DATE2024.09.24 #受賞・表彰
越阪部晃永特任助教が2024年度日本遺伝学会奨励賞を受賞
越阪部晃永特任助教
生物科学専攻の越阪部晃永特任助教が「シロイヌナズナのヒストンバリアント動態を介したトランスポゾン調節機構に関する研究」によって「2024年度日本遺伝学会奨励賞」を受賞されました。おめでとうございます。
越阪部博士は2020年より生物科学専攻で研究を行っています。モデル植物であるシロイヌナズナを用いて越阪部博士が研究を行っている分野は「エピジェネティクス」とよばれ、遺伝子の働きを制御する仕組みを研究対象とします。このエピジェネティクスの仕組みにおいて中心的な働きを持つタンパク質である「ヒストン」の中でアミノ酸配列の異なる「ヒストンバリアント」の研究から越阪部博士は、ゲノム内で増殖する配列である「トランスポゾン」を制御する仕組みを見出しました。ヒストンバリアントおよびトランスポゾン制御についての一連の研究成果および彼の将来性が高く評価され、受賞につながりました。シロイヌナズナは遺伝学によるエピジェネティクス研究で広く用いられていますが、遺伝学に生化学や構造生物学を組み合わせるアプローチが越阪部博士の強みであり、本受賞はこのような彼の研究の発展性を示すものとして、大変喜ばしく思います。
（文責：生物科学専攻 角谷 徹仁 教授）