DATE2022.01.19 #イベント
眞鍋淑郎博士ノーベル物理学賞
受賞記念講演会
2021年のノーベル物理学賞を本学理学部ご出身の眞鍋淑郎博士が受賞されました。
眞鍋博士の研究内容とその重要性は何か、また関連する研究分野が現在どのように発展しているのか、ご紹介いたします。
〇当日ご視聴されたかた方よりたくさんのアンケートをいただきました、ありがとうございました。
▼当日のスライド資料(PDF)を下記よりダウンロードいただけます。※公開は終了しました。
- 渡部 雅浩(大気海洋研究所 教授)
- 阿部 彩子(大気海洋研究所 教授)
- 東塚 知己(地球惑星科学専攻 准教授)
(本講演の動画はイベント後、理学系研究科・理学部YouTubeチャンネルで公開を予定しております。)
挨拶
大学院理学系研究科 研究科長 星野 真弘 教授
眞鍋博士研究業績紹介 地球惑星科学専攻 佐藤 薫 教授
眞鍋淑郎博士ビデオメッセージ
講演者・講演内容
地球温暖化の物理はどこまで分かったか~眞鍋博士の時代から現在まで~
渡部 雅浩(大気海洋研究所 教授)
地球温暖化の自然科学的な理解は、過去30年の間に大きく進展しました。その主要な部分はIPCCの評価報告書にまとめられていますが、理解を促進してきた原動力は、世界中の気候科学者によるさまざまな研究です。眞鍋博士の代表的な業績である、1次元放射対流平衡や初期の大気海洋結合モデル開発、およびそれを用いた温暖化応答の研究は、それらの研究の源流に位置しています。本講演では、真鍋博士の業績に触れつつ、IPCC最新報告書にまとめられている温暖化メカニズムに関する知見および、気候モデリングの現在を紹介いたします。その上で、今後の温暖化研究の方向性について、皆様と一緒に考えてみたいと思います。
気候シミュレーションで探る過去の「温暖化」の謎
阿部 彩子(大気海洋研究所 教授)
地球史上の過去の温暖化はどのようにして起こったのでしょうか?人類の進化した最近100万年間、北米や欧州で氷床の拡大・縮小を伴う「氷期−間氷期サイクル」が、約10万年の周期で繰り返され、特に、氷期から間氷期へは急激な温暖化と退氷、海水準の上昇が起こりました。気温、海水温、乾燥湿潤、海洋深層循環など、世界各地の気候指標も変化しました。その変化が、天文学的要因(地球軌道要素)によるのか、大気中二酸化炭素濃度によるものか、実は長い間大論争になっております。気候学の基礎や気候モデルの発展を振り返りながら、気候システムの数千年から数万年規模の大変動の謎について最新の気候シミュレーションで探ります。
海洋が気候に果たす役割と海洋性気候変動
東塚 知己( 地球惑星科学専攻 准教授)
海は、その大きな熱的慣性(暖まりにくく冷えにくい性質)から、地球の気候において重要な役割を果たしています。このため、地球の気候を気候モデルで再現するためには、海洋の現実的な再現が必要不可欠です。本講演の前半では、眞鍋博士が中心となって開発が進められた気候モデルの一部である海洋モデルの発展を振り返りながら、気候における海洋の重要性を、特に海洋が地球温暖化に果たす役割に焦点を当ててお話しします。本講演の後半では、エルニーニョ現象に代表される海洋性気候変動現象とその地球温暖化に伴う長期変調について、気候モデルを用いた最新の研究にも触れながら紹介していきたいと思います。
眞鍋博士ゆかりの卒業生ビデオメッセージ
東京大学名誉教授 松野 太郎、山形 俊男、
気象庁長官 長谷川 直之、シカゴ大学教授 中村 昇
挨拶
地球惑星科学専攻 専攻長 田近 英一 教授
開催日
2022年2月11日(金・祝)講演会は終了しました、沢山のご視聴ありがとうございました。
時間
14:00~17:10
※理学部1号館小柴ホールより、ライブでの講演と質疑応答(Slidoを使用)を行います。
当日はこちらよりご視聴ください
YouTube理学系研究科・理学部チャンネル
参加料
無料(事前申込み不要。どなたでもご参加いただけます)
定員
なし(一般の方はもちろん、高校生・大学生もぜひご参加ください)
配信
- 当日はSlidoを利用して、各講演後、質疑応答の時間を設けます。当日の配信画面でお知らせするアクセスコードをSlidoのウェブサイトに入力し、ご参加ください。
- 今回のライブ講演は 後日録画配信を行う予定です。講演をもう一度聞きたい方、ライブ講演を見逃した方はぜひ理学部YouTubeチャンネルよりご視聴ください。ぜひ 『チャンネル登録』 してお楽しみください。
主催
東京大学大学院理学系研究科・理学部
共催
東京大学大気海洋研究所
連絡先
東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室
TEL | 03-5841-7585 |
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kouhou.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp |