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DATE2023.10.31 #イベント

東大理学部 高校生のための冬休み講座2023

一緒に理学の未来を作りませんか。
東京大学理学部では、最先端の研究を行う教員たちによる、高校生のための特別授業を公開します。
「1日模擬授業」を通じて理学の魅力を体感してください。
各講演の後には15分間の質疑応答の時間もございます。どうぞ積極的にご参加ください。

開催日時とプログラム

日時:2023年12月26日(火)13:00-16:10(開場 12:30)
       12月27日(水)13:00-16:05(開場 12:30)

プログラム:
12月26日(火)
13:00-13:05 挨拶 理学系研究科長・理学部長 大越 慎一 教授
13:05-13:45 講義1-1 生物学「匂いの世界」
       生物化学科 竹内 春樹 教授
13:45-14:00 質疑応答1-1
14:00-14:10 -休憩-
14:10-14:50 講義1-2 物理学「強い力が支える世界~加速器で探る原子核~」
       物理学科 永尾 翔 助教
14:50-15:05 質疑応答1-2
15:05-15:15 -休憩-
15:15-15:55 講義1-3 化学「ナノワールドの探求:電子顕微鏡が映す分子の世界」
       化学科 中室 貴幸 特任准教授
15:55-16:10 質疑応答1-3
16:10    終了

12月27日(水)
13:00-13:40 講義2-1 天文学「星と惑星系の誕生」
       天文学科 相川 祐理 教授
13:40-13:55 質疑応答2-1
13:55-14:05 -休憩-
14:05-14:45 講義2-2 地学「地層から地球の過去の表層環境を読み解く」
       地球惑星環境学科 佐久間 杏樹 助教
14:45-15:00 質疑応答2-2
14:00-15:10 -休憩-
15:10-15:50 講義2-3 情報科学「人工知能は人のように言葉を理解できるのか」
        情報科学科 谷中 瞳 准教授
15:50-16:05 質疑応答2-3
16:05    終了

講師および講義内容の紹介

講義1-1 生物学
「匂いの世界」
生物化学科 竹内 春樹 教授

竹内 春樹 教授
【経歴】
東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻博士課程修了。福井大学医学部特命准教授、東京大学大学院薬学系研究科特任准教授を経て、2022年より現職。博士(理学)。
【講義の内容】
人間が持つ五感の中で、「どれか一つ不要な感覚を選ぶとしたら?」と聞かれたら、何と答えますか? 多くの人は「嗅覚」を選ぶのではないでしょうか。ところがヒトゲノム中には、匂いの受容を支える嗅覚受容体の遺伝子が約400個も存在することが分かっています。これは、光を感知する視覚の遺伝子が4~6個程度であることに比べても極めて多い数です。この遺伝情報から垣間見える嗅覚の重要性と、我々が嗅覚に対して抱く印象とのギャップを埋める、匂いの意外な効能・効果をご紹介します。

講義1-2 物理学
「強い力が支える世界 ~加速器で探る原子核~」
物理学科 永尾 翔 助教

永尾 翔 助教
【経歴】
東北大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。東北大学高度教養・教育学生支援機構、同理学研究科助教を経て、2022年より現職。博士(理学)。
【講義の内容】
自然界の基本的な力は、強い力、電磁気力、弱い力、重力の四つです。その中で強い力はその名称の通り最も強い力でありながら、我々の普段の生活には全く見えない存在です。しかし、原子の中心にある原子核、1ミリの1兆分の1の世界は、この強い力が司る世界です。我々の周りの物質質量の99%以上は原子核によるものであり、原子核研究はこの宇宙の進化過程を知るための一翼を担っています。この原子核を調べる道具が、巨大な顕微鏡である「加速器」です。この講演では、原子核の最先端加速器実験、非常に特異な原子核から超巨大な原子核たる中性子星まで紹介していきます。ミクロからマクロまで物理の世界を見てみましょう。

講義1-3 化学
「ナノワールドの探求:電子顕微鏡が映す分子の世界」
化学科 中室 貴幸 特任准教授

中室 貴幸 特任准教授
【経歴】
京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻博士課程修了。東京大学大学院理学系研究科化学専攻特任助教を経て、2021年より現職。JSTさきがけ研究者(兼任)。博士(工学)。
【 講義の内容】
原子や分子は、私たちの肉眼では見ることができないほど小さな存在です。このため、化学は抽象的で難解な科目と感じることがあるかもしれません。私自身も学校で化学を学び始めた当初、原子や分子などの概念に戸惑った経験があります。しかし、透過電子顕微鏡法によって、これらの静的な構造だけでなく動的な振る舞いを映像として観察することができるようになってきました。本授業では、「映像化学」と呼ばれるこの新しい学問領域の解説から、化学の驚きや理学の奥深さをご紹介します。化学がもっと身近に感じられるかもしれません。

講義2-1 天文学
「星と惑星系の誕生」
天文学科 相川 祐理 教授

相川 祐理 教授
【経歴】
東京大学大学院理学系研究科地球惑星物理学専攻博士課程修了。日本学術振興会海外特別研究員、神戸大学助教、准教授、筑波大学教授を経て2017年より現職。博士(理学)。
【講義の内容】
太陽のような星は、銀河内を漂うガスが互いの重力で集まり収縮することで形成されます。生まれたばかりの星は円盤状のガスに取り囲まれています。ガスには砂粒のような固体粒子がわずかに含まれており、これが集まって地球のような惑星が作られます。現在、ALMA望遠鏡、すばる望遠鏡、JWST等により惑星系の形成現場である円盤において、固体微粒子とガスの分布や化学組成が観測されています。詳細なデータ解析により、形成中の惑星も見つかりつつあります。講演では基礎となる理論的知見もふまえ、これら観測と星・惑星系形成研究の現状を紹介します。

講義2-2 地学
「地層から地球の過去の表層環境を読み解く」
地球惑星環境学科 佐久間 杏樹 助教

佐久間 杏樹 助教
【経歴】
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。国立研究開発法人海洋研究開発機構を経て、2023年より現職。博士(理学)。
【講義の内容】
約46億年の歴史を持つ地球の表層環境は、様々な状態を経て現在へと変化してきたことを、教科書や博物館では知ることが出来ます。では、当たり前のように語られることも多い地球の過去は、どのように明らかにされてきたのでしょうか?私たち地質学者は、野外に出て地層を調査し、採取した試料を実験室で分析することで過去の環境を調べてきました。本講演では、地学選択が少ない高校生にはあまり馴染みがない地質学という学問について、紹介をしていきたいと思います。

講義2-3 情報科学
「人工知能は人のように言葉を理解できるのか」
情報科学科 谷中 瞳 准教授

谷中 瞳 准教授
【経歴】
東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻博士課程修了、博士(工学)。理化学研究所革新知能統合研究センター特別研究員を経て、2021年に東京大学卓越研究員に採択され現職。
【講義の内容】
私たちは日々、言葉(自然言語)を介してコミュニケーションを行い、世の中のデータの多くは自然言語で書かれています。情報技術の発展に伴い、情報検索や自動翻訳など、私たちに代わって自然言語を処理してくれる人工知能技術は、日常生活の一部となりつつあります。さて、人工知能は私たちと同じように言葉の意味を理解できているのでしょうか?本講演では、現在の人工知能技術がどのように言葉を計算処理しているのかを紹介した上で、その処理のしかたは私たちとどういうところが似ていて、どういうところが似ていないのか、様々な視点から考えていきます。

対象

中学生・高校生向け講演
※ライブ配信は、お申し込み不要でどなたでもご視聴いただけます。 

参加費

無料

申込方法(現地参加のみ事前申込制)

12月26日(火)、12月27日(水)ともに、現地参加は定員(150名)に達しましたのでお申し込みを締め切りました。たくさんのお申し込みをいただきありがとうございました。

注意事項
  1. お申し込み事項をすべてご記入ください。小作文をご作成いただく欄がございますので、必ず参加されるご本人がご記入ください。記載もれなどがありますと、参加できない場合がございます。
  2. 会場受付では、お申し込みを受け付けた際に自動送信するメールを確認いたします。確認ができない場合は入場をお断りしますので、ご了承ください。
  3. 各講演では、先生による講義の後に質疑応答の時間を設けます。質問はすべてSlidoで受け付けますので、会場へお越しの皆さまも当日は端末をご用意ください。講演画面またはYouTube概要欄でお知らせするアクセスコードをSlidoのウェブサイトに入力してご質問ください。なお、アクセスコードは講演ごとに異なりますのでご注意ください。

場所

東京大学本郷キャンパス 理学部1号館小柴ホール アクセスマップ

ライブ配信

理学系研究科・理学部YouTubeチャンネルより、事前申し込み不要でどなたでもご視聴いただけます。なお、オンデマンド配信により12月28日(木)23時59分まで、今回の講演をご視聴いただけます。

その他

■参加者向け資料(PDF)は前日までに本ページ内に掲載いたします。
会場での資料配布は行いませんので、現地参加の方もこちらからダウンロードをしてご覧ください。
■東京大学理学部では「バリアフリー支援」を行っております。障害等のため、設備、情報保障等の配慮が必要な場合はお申込時にご連絡ください。

主催・お問合せ

東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室
TEL:03-5841-7585
email:kouhou.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

日本地球惑星科学連合
「高校生のための冬休み講座2023-ピンポイントで探る地球と月-」

日本地球惑星科学連合が主催し、東京大学理学部が後援する「日本地球惑星科学連合 高校生のための冬休み講座2023-ピンポイントで探る地球と月-」も連続して開催いたします
開催日:2023年12月28日(木)13:00-16:00(開場12:30)
講演内容:「首都直下地震を理解する」
       中島淳一(東京工業大学理学院教授)
     「小型月着陸実証機SLIMのピンポイント着陸で探る地球と月誕生の謎」
       大竹真紀子(会津大学コンピュータ理工学部教授)
対象:高校生 
   ※中学生も現地参加可能、一般の方はオンラインに限り参加可能
    現地引率希望はご相談ください
参加費:無料
参加方法:現地参加(定員100名)、オンライン参加(定員500名)、どちらも参加登録が必要です
     お申込みはこちらをご覧下さい
会場:東京大学本郷キャンパス理学部1号館
    NSSOL Learning Studio(285教室)
   及びオンライン
主催:公益社団法人 日本地球惑星科学連合
後援:東京大学 大学院理学系研究科・理学部
お問合せ先:こちらのコンタクトフォームからご連絡ください