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理学クラスター講義

大学院教育高度化プログラム(学部・研究科共通科目)

理学クラスター講義Ⅰ(Sセメスター2単位)

キーワード

「回転・運動」

使用言語

日本語

講義の趣旨

本講義は、あるキーワードで表されるテーマを各分野がどのような問題として捉えているのか紹介し、その問題解決の方法を学生が理解することによって新たな知見を広めるとともに、各専門分野での最先端の問題に触れることを目的としている。

日程及び講義概要

日時 担当教員
(専攻)
講義題目・講義概要
7月31日(金)
10:00-12:00
林 将光 准教授
(物理)

「スピン角運動量の不思議」

回転運動は身近なところでよく目にする。野球の投手が投げる球や四回転ジャンプをしているフィギュアスケーター、自動車のタイヤや扇風機など、様々な場所で回転運動を見かける。物(や人)が回転すると、回転以外の運動にも影響を与える。例えば、まっすぐ投げた球が右や左にずれていくのは、球自身が回転(自転)しているからである。回転が電子などのミクロな粒子で起きた場合、何が起きるのか。この講義では、特に電子の自転運動に相当する「スピン」がもたらす影響について紹介する。
7月31日(金)
13:00-15:00
寄田 浩平 教授
(物理)

「「粒子を回して自然の法則を探る」
~LHCにおける粒子加速と衝突の物理~」

高エネルギーフロンティア実験を例に、素粒子物理学において自然の基本法則をどのように実験的に探っているのかを紹介します。巨大な円形加速器の中で荷電粒子を磁場によって周回・加速し、高エネルギー衝突を実現することで、極限的な条件下での物理過程を再現します。さらに、衝突後に生成される粒子を用いた新粒子探索や標準模型の検証、ならびに銀河の回転速度からその存在が示唆されている暗黒物質の研究等について紹介します。
7月31日(金)
15:15-17:15
磯部 寛之 教授
(化学)

「有機化学への招待:「分子回転」と「固体」」

「化学は対象を創造する」.マルセラン・ベルテロが遺したこの言葉は「化学」の独自性・特異性をあらわしている.本講義では,当該教員の研究例を紹介することで,ベルテロの言葉を今なお体現しつづける化学の世界を紹介したい.現代では異分野・他分野との連携により,その創造性が先鋭化され得るはずであり,化学を専門としない方にも化学の面白さが伝わるよう努めたい.
日時 担当教員
(専攻)
講義題目・講義概要
8月3日(月)
10:00-12:00
大杉 美穂 教授
(生科)

「マウスの受精卵形成時に流動する細胞質」

サイズの大きな細胞では、しばしば細胞質の流動が観察されます。卵細胞はそうした大きな細胞の代表例であり、哺乳類ではマウス卵で細胞質流動が観察されています。流動の方向は、受精の開始前後で大きく変わり、受精卵が完成するまでの過程でも目まぐるしく変化することがわかってきました。本講義では、細胞質流動が、細胞分裂装置である紡錘体の卵細胞内での位置や回転運動を制御し、正常な受精卵を形成するために果たす役割を紹介します。
8月3日(月)
13:00-15:00
末次 憲之 准教授
(生科)

「葉緑体運動の動力発生機構」

光合成に必要な光エネルギーを効率よく利用できるよう、葉緑体は周囲の光環境に応じて細胞内で位置をかえる葉緑体運動を行う。弱光下では光を最大限吸収できるように光に向かって集まり、強光下では光損傷を避けるように光から逃げる。植物の他のオルガネラの運動と同様に、葉緑体運動はアクチン繊維に依存している。ミトコンドリアやゴルジ体などの真核生物に共通なオルガネラは、モータータンパク質のミオシンに依存する細胞質のアクチン繊維束に沿った運動を行うことが知られている。一方、葉緑体運動は細胞質のアクチン繊維束には依存せず、葉緑体と細胞膜の間で重合・脱重合を行う葉緑体アクチン繊維により制御されている。近年、葉緑体アクチン繊維の重合機構に関しては明らかになりつつあるが、葉緑体アクチン繊維がどのように葉緑体運動の動力を発生するかは未だ不明である。本講義では、葉緑体運動の動力発生機構にせまるこれまでの研究について紹介する。
8月3日(月)
15:15-17:15
江草 芙実 准教授
(天文)

「回転する銀河」

宇宙では、大小さまざまなスケールの天体が回転運動をしている。本講義では、その中でも銀河の回転に着目し、その測定方法について紹介する。さらに、測定された回転速度から導かれる興味深い事柄(例えば、渦巻銀河の形は時間変化するのか?銀河の外側まで回転速度が一定なのはなぜか?など)についも、最新の研究成果とともに紹介する。
日時 担当教員
(専攻)
講義題目・講義概要
8月4日(火)
10:00-12:00
池田 昌之 准教授
(地惑)

「回転する地球と気候のリズム ― 地球の運動と恐竜時代の気候変動」

地球は自転しながら太陽の周りを公転している。その運動は一定ではなく、離心率・自転軸傾斜角・歳差運動といった周期的変動(ミランコビッチサイクル)を伴う。これらの変化は日射量の緯度・季節分布を変化させ、長期的な気候変動を引き起こしてきた。
本講義では、恐竜が繁栄した中生代においても、こうした地球の回転・軌道運動が気候リズムを生み出し、生態系の変動に影響を与えていたことを示す最近の研究成果を紹介する。
8月4日(火)
13:00-15:00
高橋 嘉夫 教授
(地惑)

「分子地球化学:シンクロトロン放射光を使って太陽系の物質の輪廻・サイクルを探る」

シンクロトロンでの電子の円運動から得られる放射光X線は、様々な研究に広く利用されているが、その中でも近年では、天然物質中の様々な元素の化学状態を調べる分子地球化学における主要なツールとなっている。この方法を用いて、回転系である太陽系における物質循環・輪廻を探る研究を紹介する。

場所

オンライン講義(Zoom)を実施します。
詳細はUTASのシラバスを参照してください。

履修登録

履修を希望する学部生及び大学院生は、Sセメスターの履修登録期間にWEB上(UTAS)で申し込んでください。【科目番号:0590031(学部生)/35620-1001(大学院生)】

成績評価

各講義のレポートまたは小テストの評価により行います。各講義は、講義約90分、後半約30分でレポートまたは小テストを実施します。