小松 一生准教授

KOMATSU Kazuki

理学系研究科　附属地殻化学実験施設

研究内容の概要

地球は水の惑星と言われます。しかし、氷としてならば地球以外にも”水”は大量に存在します。例えば氷は、彗星はもちろん、天王星や海王星といった惑星やその衛星、海王星軌道の外側を周る太陽系外縁天体を構成する主成分です。そして、それら氷の中には、我々が通常目にする氷とは全く異なる氷が存在するかもしれません。氷は、周囲の温度や圧力、微量の不純物の影響によって、少なくとも１７種類もの異なる結晶構造を取りうることが知られており、他の物質に比べても異常とも言える多様性を見せるのです。異なる結晶構造を持つ様々な氷がどのような性質を持つか、他にも新たな結晶構造を取りうるのか、取りうるとしたらそれはどのような条件下で観察できるか、など氷に関する重要な未解決問題は数多く存在します。私たちは、自在に温度と圧力をコントロールしながらX線回折・振動分光・中性子回折を行える装置を開発し、これらを駆使しながら氷の謎に迫ろうとしています。

キーワード

氷、結晶学、高圧技術