学部のアドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー

学部のアドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー

東京大学理学部は、以下の人材を育成するための教育を行っている。

  • (a) 自然科学を中心とする諸分野の第一線で先端的な研究を行う研究・教育者
  • (b) 産業界の要請及び諸研究開発機関などからの需要に応じた創意ある人材
  • (c) 社会の諸方面において理学的素養をもって働く人材

東京大学アドミッション・ポリシー(全学部共通)はこちらです。

学科の固有の目標

数学科

本学科の教育の目標は、数理科学に関する深い素養を身につけ、 数理科学と関わりのある様々な分野・領域において活躍できる人材を育成することである。 東京大学の数学教育は、これまでにも国際的に活躍する研究者を輩出する原動力となってきたが、 この伝統を継承して数理科学の第一線の研究者を育てることは重要な目標である。 また、社会の高度化にともない、数理科学の知識を必要とする部署がますます増大してきた状況を踏まえ、 数理科学に関する専門知識を生かして社会で活躍する人材を養成するということももう一つの重要な目標となっている。 数学は大きくわけて代数、幾何、解析、応用数理からなるが、 3年次にこれらの分野の基礎を必修科目として学ばせ、 4年次には少人数での講究を課すことにより、視野の広い数理科学の人材育成を目指している。

情報科学科

情報技術の発展、特にコンピュータやネットワークの発展により今日の情報化社会が形成されている。 この状況の中で、計算と知能に関する基礎的な理論研究はもちろん、 コンピュータシステムとネットワークに接続されたコンピュータの教育研究は著しい重要性も持っている。 更に、コンピュータ資源の効率的な利用方法、特に遺伝子やデータベース、グラフィックス、 自然言語の処理などを実現する方法の教育研究の実現は緊急の課題となっている。 理学部情報科学科における教育では、 これら情報科学技術の根幹であるコンピュータサイエンスとその応用分野における基礎能力を習得させることと、 情報システムを実現するために必要なソフトウェア及びハードウェアにおける手法を体得させること、 将来の情報科学を創造することを可能とする創造力を引き出すことを目標としている。

物理学科

物理学の目的は、素粒子、原子核、原子・分子・固体、生体から宇宙にいたるまでの様々な階層の物質構造と諸現象を、 単純で本質的な法則により統一的に理解することにある。 物理学科では、このような幅広い分野での活動を基に、 「創造的活動と教育実践の融合」という考えにより学部教育を行ってきた。 そこで、様々な知的活動の基礎となるように、断片的な知識の伝達ではない、物理学的な考え方、 自然に対するアプローチ、論理的な明晰性と徹底性を、 学生自身の体験を通して身につけさせる教育を基本目標としている。 2年生、3年生での重要な科目には演習を組合せ、実験も重視し、それらは必修である。 学生の個性を伸ばし研究の先端に触れるために、少人数のセミナーなども行っている。 4年生では前期後期別々に研究室に配属され、実験または理論の研究テーマに取り組む。

天文学科

天文学は最も古い学問の一つであるが、同時に近年目覚しい発展を見せている新しい学問でもある。 天文学科においては、 このような現代天文学の基礎とそれに基づいた宇宙観を主体的に学べる人材を育てる事を目標としている。 天文学の理解と研究には、物理学の知識は大変重要であるので、天文学科が開講する天文学の講義の他に、 物理学科の開講する物理学の講義を含むその他の専門科目の履修を要請している。 その上で、観測実習等を通じて、基礎的な技術を習得すると共に、先端の観測装置を使う機会や、 研究の現場を体験する機会を与えている。 天文学の基礎を網羅するカリキュラムを有する学科のある大学は、日本では極めて限られており、 我が国の天文学教育に重い責任を担っている。卒業生の多くは大学院に進学することを想定しているが、 学んだ天文学観に基づいて広い視野を持つ人材を社会の様々な分野に輩出する必要性も認識している。

地球惑星物理学科

地球惑星科学は、地球・惑星本体とそれを取り巻く流体圏及び惑星間空間を対象とする。その理解には、物理学・数理科学的素養が不可欠であり、またその研究手法は、 自然の多様性・複雑性を認識する調査・観測、多様性・複雑性の中から普遍性を抽出する実験・解析・理論、 そして全体のシステムを統一的に理解するためのシミュレーションなど多岐にわたっている。 学部教育では、地球惑星環境学科や物理学科と連携して、 地球惑星科学の基本的概念と手法の理解ならびに、その基礎となる物理学および応用数学を修得させることを主目標とする。 また、大規模で複雑なシステムを扱う分野なので、観測データ解析やシミュレーションの手法の修得にも重きを置く。 卒業生の多くは地球惑星科学専攻に進むので、大学院課程とも整合性のあるカリキュラムで教育を実施する。

地球惑星環境学科

過去から現在にいたる地球や惑星の環境をさまざまな時間・空間スケールでとらえ、 その進化や変動を支配する物理・化学・生物学的法則を理解することは、現在の地球環境を理解し、 将来の姿を考える上でも重要である。地球惑星環境学科は、 地球や惑星とその環境の進化・変動、生命の誕生・進化・絶滅、そして、 それらの相互関係を実証的に解明することを目的としている。 地球惑星環境学科では、こうした思考を身につけるため、 現在の地球環境の観測や生態系の観察はもちろんの事、 惑星を構成する物質、過去の地球環境変動を記録した地層、生物進化を物語る化石など、 野外における観察や室内分析、などを通じた、自然現象の実証的な理解に重点を置いた教育を行っている。 また、そのために必要な基礎学力と論理的思考の育成にも力を入れている。

化学科

物質・生命世界を、分子構造及び分子集合体レベルで探索・理解する「化学」は基礎科学の主幹を成し、 他の自然科学や様々な応用科学技術に密に関連する。 本学科の目標は、この「化学」と関わる社会的領域を担い、活躍する人材を育てることである。 特に、国際的に化学研究の最先端をリードする研究者の育成を最重要目標とする。 そのために物理化学、有機化学、無機化学、分析化学に大別される化学分野をバランス良く網羅し、 最先端研究を行う教員陣を擁して、高度な知識、深い考察力、広い視野を身につける教育を行う。 また、複雑分子の合成と諸性質・現象の観察、測定、解明を体得させる演習実験等により、 洞察力、判断力及び創造力を養う。 さらに学生と教員の密なコミュニケーションにより、化学分野の将来を担う強い自覚をもつ学士の育成を達成する。

生物化学科

生物化学は、生命現象を対象としてその本質を解明することを目的としている。 そのために、物理学、化学、生化学、分子生物学などの基礎の上に立った巾広い解析を行う。 生命分子の構造と機能(相互作用)が、生命現象にどのように関わるか、を追求する学問分野であり、 新たな展開とその飛躍的な発展が期待されている。 現在、生物化学科には、5研究室があり、多様化した、生物化学の分野をカバーし、広い視野をもって、 生命現象の理解に取り組む学生の育成を目的としている。 そのため、カリキュラムとして、生物化学科で行われる生化学系、分子生物学系の講義の他に、 化学科、物理学科、生物学科からの講義も選択できるシステムをとり、 学生実習は、学生に必修として、生化学、分子生物学の基礎的な実験操作の習得を目的としている。

生物学科

生物は多様な種に分化しながらも、進化、ゲノムなどの共通する法則性をもつ。また、地球上の生物種や遺伝情報の多様性は、われわれ人類にとっても重要であることが明らかとなりつつある。 生物学科ではこの生物の多様性と普遍性の根源的理解を目指して、基礎生物学(B系;動物学と植物学)、および人類学(A系)を主として学ぶ2つのコースを設置し、各系の独自性を重視するとともに、普遍的分野に関する共通講義・実習による教育を行う。 さまざまな生命現象を研究対象とし、ミクロからマクロに至る広い階層で生化学、分子生物学、細胞生物学、遺伝学、発生学、生理学、形態学、生態学、系統進化学など多彩な方法論に基づいた研究・教育を行う。 実習科目の多くは、自ら直接、自然や様々な生物と対峙して生命現象を調べるための必修科目である。 生物の多様性と普遍性に関する新しい問題を見出し、それについて自主的に学ぶことができる学生を育成する。

生物情報科学科

生物情報科学は、バイオインフォマティクスとシステム生物学を統合した新しい学問分野である。 生物情報科学科は、平成19年度新設の学科(平成21年3年生進学)であり、 生体内での物質の相互作用や外部からの刺激による細胞内動態のシミュレーションや ゲノム配列解析などのように膨大なデータを体系的にシステムとして扱うという点が 従来の生命科学とは異なる新しい領域といえるだろう。 本学科では、生命科学、情報科学の基礎講義に加えて、 生物情報科学(バイオインフォマティクス・システム生物学を含む)の講義を中心に行う。 実験は必修となっており、それぞれの基礎実験だけでなく、 コンピュータプログラミングとゲノム実験を融合させた生物情報科学実験を行い、生物情報科学の実践力の養成も重視する。

理学部教育の自己評価

参考:分野別教育評価「理学系」自己評価書(理学部)【平成12年度着手分】