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活動報告

活動報告(2018年度)


2019年3月29日
Wrap-up Workshop on Activities of the Brazil-Japan Collaborative Program in FY2018を実施しました!

サンパウロ大学、カンピナス大学、ペルナンブコ連邦大学から教員3名を招聘して、本学の海洋工学と電気工学の教員、また遠隔講義を共催する九州大学の教員と本学の研究員と学生を交えたワークショップを実施しました。併せて、日伯双方でのインターンシップや遠隔講義の反省会と今後に向けての検討会もおこないました。本学の電気工学と海洋工学の学生も研究発表を行い、プログラム内容に関する意見交換会にも加わりました。学生の意見を取り込むことにより、今後の方針を議論する建設的な会となり、事業内容をより精査・検討することができました。

滞在期間中には、国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所を訪問し、宇都正太郎所長、谷澤克治研究統括監との意見交換の機会を設けました。
また山本マルシオ研究員のご案内で、同施設内にある海洋構造物試験水槽などを見学しました。

ワークショップの参加者
プレゼンテーションの様子
海上技術安全研究所にて


2019年1月中旬~3月中旬(於 東京大学)
2019年3月20日~3月28日(於 チリ)
チリ大学電気工学の学生2名と本学航空宇宙工学の学生1名が研修を行いました!

チリ大学より電気工学専攻の博士課程の学生2名が来日しました。本学航空宇宙工学の研究室に2ヶ月間所属し、以下のテーマに取り組みました。

  • 「超小型衛星の軌道決定に関する研究」
    チリで進めている軌道決定の研究をベースに、本学のもつ技術を融合してより効率的な軌道決定ができるシステムを検討しました。
  • 「超小型衛星に関する姿勢決定の手法に関する研究」
    チリ大学でのスターセンサーの研究結果をベースとして、そこに本学のもつ手法を融合して効果的な姿勢決定の技術について研究を行ないました。

学生は当初、自分の英語力に不安を感じていた様ですが、滞在期間を通じて克服していったそうです。
また、当初は滞在期間中にカルマンフィルターの使用方法について習得できるか不安に感じていましたが、担当教員のサポートもあり、無事に終えることができたとの報告がありました。
休日には空手教室に通うなどして、日本での生活を楽しんだようです。

本学での受入学生

本学航空宇宙工学専攻の学生1名が、チリ大学、チリ・カトリカ大学の研究室を訪問しました。学生からは、訪問先の研究室について、限られた予算の中で工夫して装置をつくり、エンジニアとしてのレベルも高く、学ぶべき点が多くあったとの意見が聞かれました。今後も連携を続けていきながら、自身のハードウェア開発のスキル向上に努めたいとのことです。また、チリには本学航空宇宙工学専攻の助教1名が同行して、宇宙科学利用やソフトのオープン化など衛星関連の共同研究について、先方の研究者らと協議を行いました。この度の訪問をきっかけとして、共同研究の更なる発展が期待できそうです。

派遣学生と担当教員
派遣学生とチリ大学の研究室のメンバー


2018年9月17日~2019年2月15日
2018年9月15日~2019年3月14日
ブラジルからの学生2名が約半年間、本学の海洋空間計画研究室に所属しました!

2018年の秋より、サンタカタリーナ連邦大学とペルナンブコ大学から学生が1名づつ来日しました。約半年間、本学海洋技術環境学専攻の研究室で、海洋空間利用について学びました。滞在期間中は、試験水槽を使用した実験に参加しました。事前に計画していたすべての実験を無事に終えることができ、研究を順調に進めることができたそうです。2名の学生からは、将来日本で修士課程または博士課程に進学する新しい目標ができたとの意見が聞かれ、これに加えて、将来日本を含めた海外で新たな経験を積んでいくことを模索していきたいとの感想も得られました。

ポスター発表をおこなう受入学生
滞在した研究室にて


2019年1月10日~2月14日
チリカトリカ大学の院生がバイオエンジニアリング研究室で研修を行ないました!

チリカトリカ大学の博士課程の学生が、本学工学系研究科バイオエンジニアリング専攻のカブラル研究室にて研修をおこないました。本学生は、2年前に学部生だった頃にも来日して、同研究室に2か月間所属し、実験技術を習得しました。
この度は、博士課程の学生として、自身の研究を更に進めるために再来日しました。
滞在中は、本学学生がチューターとして指導やアドバイスを行いながら、異なったサイズの金属磁性粒子を使った蛍光ポリマーの合成や共焦点顕微鏡による標識粒子の分散観察を行ないました。
学生からは、この度の日本での経験を通じて、研究や生活に対する見方が変わり、様々な点で人として成長できたとの感想が聞かれました。加えて、研究室での意見交換は、とても有意義な時間であり、この度の研修は、自分の研究者としてのキャリアを前進させる非常に良い機会となったそうです。

実験室での受入学生
担当したチューターと学生(右)


2018年9月25日~9月28日
日本チリ学術フォーラム2018が開催されました!

日本チリ学術フォーラム(日本ラテンアメリカ学術会議 2018)が栃木県日光市で開催されました。25日に日光東照宮客殿でとり行われた開会式では、チリ共和国大使館大使、メキシコ合衆国大使館文化担当参事官、ブラジル連邦共和国大使館科学技術部部長、チリ大学学長、チリカトリカ大学学長、エル コレヒオ デ メヒコ学長、サンパウロ大学副学長、マゼラン大学副学長、文部科学省国際戦略分析官、本学羽田理事・副学長などが挨拶を述べられました。

本フォーラムのはじまりは、2013年に本学と南米のトップ大学であるチリ大学・チリカトリカ大学・サンパウロ大学をホストとして、チリとブラジルで第9回東大フォーラムを開催したことに端を発します。その後、チリとは2年毎にフォーラムを実施しており、初回は2014年10月に本学本郷キャンパスで、第二回目は2016年11月にチリ・パタゴニア地方で開催しました。
(詳しくは こちら

大使館大使・関係者、参加大学学長・副学長など
開会式での参加者
開会式の様子

第三回目となる本フォーラムには、航空宇宙工学・海洋工学を中心としたブラジルの大学、人文社会科学・地震学を中心としたメキシコの大学も加わり、10の分科会がひらかれ、参加したさまざまな分野の研究者や学生らによって、活発な議論が交わされました。また、理学系研究科附属植物園日光分園の舘野准教授による植物園の見学会、全体向けの基調講演、ドキュメンタリー映画の上映会、参加者が一同に集まる「ティータイム」での意見交換など、異なる分野間での学術交流を促進する場を設けました。

植物園の見学会(手前左:舘野准教授)
ドキュメンタリー映画の上映会

本フォーラムに参加するため地震学を専攻するチリ大学の学生3名、チリカトリカ大学の学生1名が来日しました。
チリ大学の学生らは、日光でのフォーラムの前に、福岡でのスロー地震の学会にも参加しました。学生の一人は、当初英語でのコミュニケーションに不安を持っていましたが、周りの研究者らがわかりやすく説明してくれたため、内容が理解でき自信がついたことで、最終的には自身の研究テーマについて様々な人から意見を聞きたいという気持ちになったそうです。別の学生からは、日光と福岡での研究発表や学術交流を通じて、自身の研究テーマについて理解が深まり、引きつづき本学の教員やそのチームと共に研究をおこないたいとの感想が聞かれました。
チリカトリカ大学の学生は、日光でのフォーラム後に本学地震研究所の研究室に所属し、セミナーに参加するなどして研究室のメンバーから自身の研究について助言をもらい、博士論文へ向けての研究を進めました。学生からは、この様な交流をおこなうことで自身の研究が前進し、人脈の強化にも役立つとの意見と共に、将来は日本で研究生活を希望するとの声も聞かれました。

この度は、フォーラムの運営に本学理学系研究科天文学専攻の学生3名に協力して頂き、空港での出迎えや日光での移動の際のサポートをお願いしました。
以下に、お手伝い頂いた学生からの感想を紹介します。
「フォーラムにお手伝いとして参加する中で、ラテンアメリカの様々な先生方と交流できたのは、まだ駆け出しの修士学生としては非常に貴重な経験になりました。フォーラムの中では天文学のセッションに参加していましたが、ホテルや食事の時間などを通して医療、工学、芸術など様々な分野の先生とお話しできました。特に芸術の先生と星と音楽の関係について議論したことは、楽しい思い出として記憶に残っています。
現在、様々な望遠鏡がチリを含めたラテンアメリカにあり、天文学を専攻する学生として今後とも積極的な交流をしていきたいです。2年後に開催されるであろうフォーラムを楽しみにしています!」

ワークショップで発表する受入学生(地震学)
華厳の滝での受入学生、本学学生、教職員ら(地震学、天文学など)

分野横断的な交流を目的とした本会議は、当初の予想を大きく上回る海外からの研究者・学生に参加いただき、大盛況のうちに開催終了することができました。これをきっかけとして、国や分野を広げたラテンアメリカとの学術交流がさらに発展していくことを期待しています。

場 所:栃木県日光市
開会式/ 日光東照宮 客殿
分科会/ 千姫物語ホテル、日光総合会館

日 時:
9月25日(火)開会式、Welcome Reception
9月26日(水)分科会/1日目
9月27日(木)分科会/2日目
9月28日(金)分科会/3日目、閉会式、エクスカーション

参加者数:250名程
(チリ 約90名、メキシコ 約16名、ブラジル 約7名、日本・その他 約140名)

関連URL: http://eventos.cmm.uchile.cl/chilejapanforum2018/program/

【サテライト分科会】
Social Science & Humanities, Asian & Latin American Studies:
9月21日 於 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 (駒場キャンパス)
9月22、23日 於 東京大学 東洋文化研究所 (本郷キャンパス)
9月24日 於 東京大学 社会科学研究所 (本郷キャンパス)

Sensors, Robotics, Automation & ICT in Mining, AgroSciences & Natural Resources, Smart Cities / 銅原料中の不純物に関する国際セミナー
10月17日 於 霞が関ビルディング(東京都千代田区)



2018年8月28日~9月18日(於 ブラジル)
2018年9月9日~9月30日(於 長崎)
日伯海洋開発教育プログラムのインターンシップを実施しました!

ブラジルで日本の学生4名がインターンシップをおこないました。サンパウロ大学ではProject-based learning (PBL:課題解決型学習)で、「水の上にプラットフォーラムをつくる」という課題に対して、現地の学生とチームを組み、グループごとに考察・実験・発表をおこないました。その後訪れたペルナンブコ連邦大学では、PBLで2つの課題に取り組みました。

当初、学生らは議論する際に言いたいことが上手く伝わらず、自ら進んで意見を言うことに時間がかかりましたが、グループ作業をこなしていくうちに徐々に英語で発言することになれていき、積極性が出てきたそうです。現地の学生との活発なコミュニケーションを通じて、外国語で会話することに対して抵抗感が減り、今後はさらに海外で、様々な人と交流してみたいとの声がありました。また、ブラジル滞在中の数日間はホームステイをおこない、現地の生活に直に触れることで、国や文化の違いを強く感じたようです。

ブラジルの造船所見学の様子
PBLでの考察・実験・発表の様子
現地のホームステイ先で過ごした休日

ペルナンブコ連邦大学の学生1名が、長崎県にある株式会社大島造船所で約3週間インターンシップをおこないました。派遣先では、運搬船の構造デザインや機械シミュレーションなどを学びました。言語に不安があったようですが、造船所の方々と意思の疎通を図るため、積極的にコミュニケーションをとったようです。
受入学生からは、日本で働くことに対して興味を持つことができたとの意見が聞かれました。加えて、他の地方も訪れてみたい、本インターンシップで知り合った方々を再訪したいとの希望もでました。

大島造船所での集合写真
インターンシップでの受入学生



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