高校生のための講座,始まる

横山 広美(科学コミュニケーション・科学技術政策 准教授)

図1

高校生のための春休み講座2012ポスターより

この数年間,理学部では未来の科学の担い手,あるいは支援者になる中高生に向けて,親しみやすい科学イベントを多く行ってきた。しかしいっぽうで,科学にひじょうに熱心で余力がある生徒たちが,必ずしもこうしたイベントに足を運んでいないことにも気づいていた。

こうしたことから,この春から高校生向けの新しい活動,春休みや夏休みの「講座」を設けることにした。大学での講義を経験してもらおうと,理学部1号館2階の物理学科の教室で本格的な講義をノートを取りながら聴講するスタイルである。

一回目は「東大理学部 高校生のための春休み講座2012~世界をリードするTop Scientists による特別授業~」と題して,2012年3月29日と30日の2日間にわたり,4名の先生方に各60分のご講演と20分の質疑応答をお願いした。某放送局の白熱教室のような熱気ある講義に,と期待していたが,期待をはるかに上回る白熱ぶりで,とくに質疑の時間のやり取りの活発さには目を見張るものがあった。

本イベントはこれまで数年間運営をしてきた,「Visit東大理学部」という訪問プログラムを休止して,新たに設置したプログラムであること,また高額な研究費を獲得している研究者のアウトリーチが推奨される政策的背景にも対応している。

今後は本イベントを継続しながら,親しみやすいイベントも織り交ぜ,基礎科学の魅力を若い世代によりよく伝える活動を展開していきたいと思っている。