5名の若手が第28回井上研究奨励賞を受賞

広報誌編集委員会

井上研究奨励賞は,社会事業家であった故・井上節子氏(1915-1984)の浄財とご遺志に基づき設立された井上学術振興財団より,過去3年の間に博士学位を取得した自然科学の若手研究者に対して授与されるものである。博士論文そのものが受賞理由となるという,特色のある賞であり,若手研究者の登竜門として大きな意義をもっている。

諸分野を合計して全国で毎年30名ほどが受賞する中,第28回に当たる今年度は,研究科の5名の若手研究者が,この栄えある賞の受賞に輝いた。50音順に物理学専攻特任助教の竹内一将さん,生物化学専攻特任助教の竹内春樹さん,生物科学専攻助教の塚原達也さん,物理学専攻助教の松永隆佑さん,物理学専攻学振海外特別研究員の山本直希さんである。このうち松永さんは2011年に京都大学で,また他の4名はいずれも本理学系研究科で2010年に博士学位を取得した方々である。

受賞対象となった博士論文のテーマは,竹内一将さんが「液晶電気対流の乱流状態に見る巨視的非平衡系の普遍挙動」と題して行った普遍的物理法則の実験検証,竹内春樹さんは理学部ニュース2010年11月号でも採り上げた「マウス嗅覚系における神経地図形成の分子機構」,塚原達也さんは生物化学専攻での学位で「サイクリン依存性キナーゼ(CDK)はChromosome Passenger Complex(CPC)のリン酸化を介して染色体の二方向性結合を制御する」,松永隆佑さんは「半導体カーボンナノチューブの励起子構造に関する研究」という光物性の実験的研究,山本直希さんは原子核物理の理論研究で「高密度QCDにおけるハドロン・クォーク連続性と双対性」と題するものである。

ここに5名の受賞をお祝いするとともに,今後ますますの活躍を期待したい。