本郷と三鷹で第3回「全国同時七夕講演会」の取り組み

川良公明(天文学教育研究センター准教授)
牧島 一夫(物理学専攻 教授)

2009年はガリレオ・ガリレイが望遠鏡で天体観測を行なった400周年を記念する「世界天文年」で,その一環として日本では,「全国同時七夕講演会」が企画された。 この試みは大成功だったため,その後も続けられている。その3回目に当たる今年度は,震災の被災地を含め,全国の80か所を超す学校,研究所,公共天文台などで講演会などが企画され,本研究科では,本郷キャンパスと三鷹キャンパスの2か所でこのイベントに参加した。

本郷キャンパスでは,2011年7月7日の18時から19時まで,理学部小柴ホールに中学生からシニアまで約60名の参加者を迎え,ビッグバン宇宙国際研究センターと日本学術振興会先端拠点形成事業「暗黒エネルギー研究国際ネットワーク」の共催で, 講演会が行なわれた。 講師は坂井南美助教で,「星の誕生~太陽系の奇跡~」と題し,稼働を開始しようとしているALMA計画などを含め,太陽系,惑星形成,太陽系外惑星の最新像などが,わかりやすく紹介された。 講演後には,星間分子など宇宙での物質のありかたから,生命や宇宙の起源などについて,活発な質疑応答が交わされた。

三鷹キャンパスでは,天文学教育センターの主催で2011年7月9日14時より開催され,川良公明准教授により「織姫の天文学」とういうタイトルで講演が行われた。 天文観測では標準星として強度較正の基礎となっていた織姫星だが,赤外線観測により,この星では原始惑星系の形成が進行中であることが分かってきたことが紹介された。 参加者は十数名で,こじんまりとした講演会だったが,そのぶん和やかでくつろいだ雰囲気が醸成され,聴衆と講演者の間で活発な討論が行われ,こちらでも生命の起源や宇宙論にまで対話が及んだ。