第19回理学部公開講演会開催される

第19回実行委員長 横山 央明(地球惑星科学専攻 准教授)

図1

安田講堂で熱心に耳を傾ける聴衆

第19回理学部公開講演会が,2011年6月5日(日)に安田講堂で開催された。 当初4月24日の予定が,東日本大震災の影響で遅れての実施である。 約570人の来場者があった。

テーマは「身近で大きな理学」。理学には,身近なところにも実はおもしろい研究の種が隠れているはず。 今回は,大気・製鉄・植物について,理学的アプローチで取り組む研究について3件の講演を聴いていただいた。 震災以前に決まっていたこのテーマが,参加者の「震災・放射線について知りたい」という要望とすれちがっているのではという不安はいまでも残る。 しかし,同時期に実施されている震災・放射線への理学部の取り組みと合わせて,このような「日常」を変わらず続けていくという姿勢も大事だと考え,そのまま開催させていただいた。

最初の講演は,佐藤薫教授(地球惑星科学専攻)による「大型レーダーが拓く新しい南極大気科学」で,極域が地球気候にとって重要な位置を占めること,南極昭和基地の新たな大気観測レーダーPANSYの初期成果が示された。 2件目は,山本昌宏教授(数理科学研究科)の「数学は経済を動かすか?:数学の応用の1つのありかた」という題で,一見とても非日常的にみえる数学が製鉄所の高炉でどう生かされているかという話であった。 最後は,邑田仁教授が,植物の多様性の進化を,土の中にあるイモの観察から解き明かすという,附属植物園前園長ならではの話を。講演に先立ち,山形俊男研究科長から震災に対する理学部の取り組みも説明した。 講演後の歓談会でも多数の方々が講師を取り囲み,多数の質問を浴びせて盛況であった。

次回は,2011年10月30日(日)に安田講堂で開く予定である。