iGEM2010に東大チームが参加「数独を解く大腸菌」

程 久美子(生物化学専攻 准教授)

図1

発表ポスターの前で全員集合

2010年11月マサチューセッツ工科大学でiGEM(International Genetically Engineered Machine competition)という合成生物学のコンテストが開催された。 理学部の学生を中心とし,工学部や医学部,他大学の学生も含む“iGEM東大チーム”のメンバー約30名が,東大国際本部などの支援を受けて参加した。 東大チームの参加は昨年に続いて2度目であり銀賞を受賞した。

合成生物学 (Synthetic Biology) は,遺伝子組換え技術を利用して,自然界には存在しない新しい生命体を人工的に作りだし,生命の理解に役立たり,利用・応用しようとする新しい学問分野である。 米国では,リスクはあるが限定的で,むしろ顕著な成果をもたらす分野として推進されている。 東大チームは「数独を解く大腸菌」の合成にチャレンジした。 数独とは数字を埋め込むパズルであるが,各マスの数字を蛍光色素に置き換え,大腸菌に周辺の情報を識別させ,部位特異的遺伝子組換え反応を利用して特定の蛍光色素を発現させる。

コンテスト参加チームの多くは大学院生を主体としているが,東大チームは学部生を中心として活動している。 まだ研究室にも所属せず,専門もばらばらだが意欲のある学生が集まって議論するところからスタートした。 チームリーダーの物理学科3年の谷内稜さんは,「アイディアのおもしろさが多くの参加チームに興味をもってもらえて達成感があった」と話す。 今後の東大チームの活躍にも期待したい。