附属臨海実験所において技術シンポジウムを開催

実行委員長 関藤 守(生命科学系 臨海実験所 技術専門職員)

図1

実験研究棟前にて

2010年11月9日午前10時30分から,附属臨海実験所において「第25回理学系研究科・理学部技術シンポジウム」が開催された。 このシンポジウムは技術の向上および,さまざまな分野にわたる技術支援活動の公開と進展を目的として日頃の技術支援活動の成果報告と,技術職員が一同に会し意見交換を行うことができる貴重な場である。 毎年開催されるが,今回は本郷地区以外で初の開催であり,また発表形式も通常発表のほかにポスター発表形式を取り入れた。 遠隔地での開催にもかかわらず,西原寛技術部長をはじめ理学系研究科技術職員のほか,農学生命科学,工学系,物性研,埼玉大,東京工業大の各技術職員,事務部から紺野鉄二事務部長,平賀勇吉農学生命科学研究科事務部長,生物科学専攻事務係長他,東京医薬専門学校生,技術職員OB,ポスターを見て開催を知った一般参加者など合計44名の参加があった。

西原技術部長の挨拶に続き,附属臨海実験所所長の赤坂甲治教授による「臨海実験所の歴史・展望と技術職員の活躍」の特別講演が行われた。 臨海実験所の立地や設立理由,臨海実験所で行われている研究の解説,海産生物が多くのノーベル賞受賞に貢献していること,臨海実験所技術職員の活躍などの項目を,ユーモアを交え分かりやすく解説していただいた。 特に,深い海に生息するガラスカイメン類が高温を用いずにガラスの骨格を形成する不思議が解説され,一同興味深く聞き入っていた。

昼食後に予定されていた研究調査船「臨海丸」への乗船は,強風のため残念ながら中止となってしまった。 そのためプログラムを変更し,記念撮影と臨海実験所の施設見学が行われた。 臨海実験所周辺に生息するウミウシ類やヤドカリ,ウミシダ,ヒトデ,ウニ,ナマコ類を実際に手で触れて観察した。初めての感触に戸惑いや驚きの声が上がっていた。

その後,技術職員2名による口頭発表が行われた。 八幡和志(機器分析・実習系/物理学専攻)による「物理学実験担当業務の紹介」,吉田英人(機器分析・実習系/地球惑星科学専攻)による「高層大気中における短時間物理現象をとらえる実習教材の開発」の2発表があり活発な質疑,討論が行われた。

休憩の後,隣室にてポスター発表が行われた。 市村康治(機器分析・実習系/地球惑星科学専攻)「微小な鉱物のFIB加工およびSIMS分析の前の試料準備」,栗栖晋二(機器分析・実習系/地球惑星科学専攻)「東大伊能図保存環境整備について-保存ケース作成と温湿度測定-」,小林明浩(共通系/地球惑星科学専攻)・山崎百合香(共通系/生物科学専攻)・吉田和行(共通系/化学専攻)「安全管理業務について」,坂本和子(機器分析・実習系/化学専攻)「有機元素分析室からの情報提供~ウェブサイトの活用」,杉井那津子・幸塚久典・関藤守(生命科学系/附属臨海実験所)「三崎産クサフグの飼育確立に向けて」の5演題が掲示され,皆時間を忘れて見入っていた。

17時のシンポジウム終了後,臨海実験所宿泊棟に移動し17時15分から19時まで情報交換会が行われた。 西原技術部長,赤坂臨海実験所長,紺野事務部長,平賀農学生命科学研究科事務部長,および農学生命科学,工学系,物性研,東京工業大学からの各技術職員を交え,特別講演や技術発表,ポスター発表の話題で大いに盛り上がり,出席者の親睦もさらに深まりたいへん有意義な場となった。

最後にこのシンポジウムを開催するにあたり,赤坂臨海実験所長はじめ,多くの関係者の方々にご協力をいただいた。この場を借りて御礼申し上げる。