岩村秀名誉教授が瑞宝中綬章を受章

岩村秀名誉教授
本研究科名誉教授の岩村秀先生が2010年春の叙勲において,瑞宝中綬章を受章されました。これは,岩村先生の本学などにおける長年の教育および研究の功労と,その顕著な業績が高く評価されたものです。
岩村先生は本学理学部化学科をご卒業され,分子科学研究所教授を経て, 1987年に本学理学部教授となられました。1994年に九州大学有機化学基礎研究センター教授に異動されるまで,本学における教育,研究,大学管理運営に多大な貢献をされました。九州大学をご退職後は,学位授与機構審査研究部教授,放送大学教養学部教授,日本大学大学院総合科学研究科教授を歴任されました。
岩村先生のご研究は,新しいπ電子系有機化合物の設計と合成,および物性開発に関するものであり,とくに,有機化合物を用いた分子性磁性体に関する一連の研究は,きわめて独創的なものとして国内外で高く評価されています。これらの卓越した業績により, 1996年には紫綬褒章を受章され,さらに2003年には日本学士院賞を受賞されるなど,数多くの賞を受賞されています。
いっぽうで,岩村先生は1998年から大学評価・学位授与機構学位審査会の委員長を務められ,高等教育の発展に顕著な貢献をされています。さらに,日本学術会議の委員として,また日本化学連合の初代会長として学術の振興にも尽力されました。
このたびのご受章を,心よりお慶び申し上げます。