岩槻邦男名誉教授が瑞宝重光章を受章

岩槻邦男名誉教授
本学名誉教授の岩槻邦男先生が平成21年秋の褒章発令において,瑞宝重光章を受章されました。
岩槻先生は兵庫県生まれ,京都大学理学部のご出身で,京都大学理学部教授から,1981年に東京大学理学部附属植物園教授となられ研究・教育に尽力されるとともに,東京大学評議員を2年,附属植物園園長を5期10年にわたり勤められました。本学を定年退官されて後は立教大学,放送大学で活躍され,現在は兵庫県立人と自然の博物館の館長を務めておられます。1994年には「植物の多様性の解析およびその滅失に関する保全生物学的研究」により学士院エジンバラ公賞を受賞。2007年には文化功労者として顕彰されています。
岩槻先生はシダ植物の系統と分類に関する研究,東アジア・東南アジア植物相の研究,維管束植物の分子系統学的研究,植物多様性の保全に関する研究などで顕著な業績を収め,他方,日本学術会議委員,国際生物科学連合日本代表,(社)日本植物学会会長,日本植物分類学会会長,(社)日本植物園協会会長,国際植物園連合会長,学術審議会専門委員,環境保全審議会委員など国内外の組織の要職を歴任し,広く社会に対して植物への理解を深める教育・施策に貢献されました。さらに,数多くの普及書・専門書を執筆し,生物多様性の保全・地球環境問題について啓蒙活動を続けておられます。
今後ますますのご活躍を期待します。