下園文雄氏が野生生物保護功労者表彰環境大臣賞を受賞

邑田 仁(植物園 教授)

図1

下園 文雄(しもぞの ふみお)氏

第63回愛鳥週間平成21年度野生生物保護功労者表彰 環境大臣賞を植物園元助手の下園文雄氏が受賞されました。お祝いを申し上げます。

2009年5月10日(日)から16日(土)にかけての愛鳥週間の中心的行事として,5月10日に釧路市観光国際交流センター大ホール(北海道釧路市)で開催された「全国野鳥保護のつどい」において,常陸宮殿下(財団法人日本鳥類保護連盟総裁),同妃殿下の御臨席のもと,野生生物保護の功労者(個人および団体)に対して表彰が行われました。

この機会に,植物園元助手の下園文雄氏(鹿児島県)が環境大臣賞を受賞されました。受賞理由は,昭和56年から28年間にわたり小笠原諸島の絶滅危惧植物の復元事業に従事するとともに,平成15年から保護増殖のための検討会の委員として野生生物保護行政の推進に尽力したことと,著書や論文,講演会等を通じて野生生物保護思想の普及啓発に尽力したことです。

下園氏は同様の趣旨で1996年に財団法人 松下幸之助花の万博記念財団記念奨励賞も受賞されています。小笠原諸島の絶滅危惧植物の復元事業は植物園を舞台として下園氏を中心に推進され,現在も植物園における生物多様性保全事業の中核として実施されています。小笠原諸島の絶滅危惧植物復元の礎を築かれた下園氏の一層のご活躍を祈ります。