物理学科

物理学科
まだ誰も知らない宇宙と自然の仕組みをともに明らかにしていこう。

Professor's comment

宮下精二教授

理学部物理学科
学科長
宮下精二教授

物理学とはなにか? それはベーコンやパスカルらが指摘したように、自然界の不思議から魔術性を取り除き、それを利用すべく知識化するものといえます。そもそも、物理学は自然界の森羅万象から普遍的な法則を見出そうとする学問として発展してきました。そのようにして得られた知識はやがて人類のために活用され、たとえば古典物理学として結実した成果は、月に行くという人類の夢を実現し、電磁現象はマクスウエルの方程式にまとめられて現代のIT社会の礎となりました。さらに古典物理学では説明のつかない事象が、相対論や量子論の導入によって近年急速に解明されてきました。このように物理学は人類の根源的な好奇心を押し広げ、技術的にはもちろん、精神的にもその能動性を基礎づける学問といえるのです。

物理学は素粒子や原子核、物質の仕組み、宇宙現象、生命現象、さらに最近では経済現象といった多様な対象を持ち、それぞれの分野で専門的な研究が進められています。物理学科には現在、40名近い教授・准教授・講師が在籍し、これらの分野をカバーしていますが、ほぼ同数の助教も協力して研究にあたっています。

専門とする対象は異なっても、現状で認められている「原理」と呼ばれる基本法則から諸現象を説明しようとする姿勢に変わりはありません。そのため、物理学科では共通のカリキュラムで、量子力学、統計力学、電磁気学、流体力学など、基礎から物理学を学びます。くわえて、基礎の理解のための物理数学の習得にも力を入れています。そして充実した実験カリキュラムによって次第に専門的な物理学へと移行していきます。

まだ誰も知らない自然の仕組みを基礎から解明していくのは、物理学の役目です。その模索のなかにあっては学生は生徒というより後輩として扱われ、皆さんの自主的な発想を奨励し、専門の先生がたが親身に議論につきあってくれることでしょう。

Students

平山雄大さん
物理学専攻 修士課程1年 平山雄大さん

複雑な現象をシンプルな法則で解明してしまう美しさに惹かれ、物理学科に進学しました。他の研究室の方を講師に招きセミナーを開いたり、海外の研究チームの研究内容を最新の論文を通して知ることができたり、国際会議で海外の研究者と直接交流したりと、非常にオープンな環境で刺激的な毎日を送っています。

江端宏之さん
物理学専攻 博士課程4年 江端宏之さん

大学2年の時に実験で大失敗し、基礎的な実験でも予想外の結果になることがあり、自分で実験することの大切さを痛感。基礎研究の道に進むことに決めました。物理学科では、学部生でも砂粒から宇宙まで最先端の研究に参加できます。試行錯誤しながら自然の本質を解き明かしていくのはとても面白いですよ。

卒業生の進路

平成22年度の学部卒業生進路
大学院進学 100%
企業就職 0%
学校等 0%
官公庁 0%
その他 0%

平成22年度は卒業生の全員が大学院に進学しましたが、例年は大学関係や研究所のほか、さまざまな企業に就職する学生もおり、多様な分野で活躍しています。

就職に関しては、就職資料室を設け、就職担当教員に加えて、専任の職員がアドバイスをする態勢が整っています。

詳細は理学部Web「就職情報」をご覧ください。

History

1877年 (東京大学創設)物理学科
1886年 (帝国大学に改組)物理学科
1901年 理論物理学科、実験物理学科に分かれる
1919年 (帝国大学令改正)物理学科に統合
1949年 (理学部改編)天文学科、地球物理学科、物理学科を物理学科に統合
1967年 物理学科、天文学科、地球物理学科に分かれる
物理学科として現在に至る

photo/稲田 平 text/太田 穣