06 地球惑星環境学科

化石から、過去の地球がわかる。そして、これからがわかる!

Presenter

理学部地球惑星環境学科

理学部地球惑星環境学科

  • 4年 竹田裕介さん
  • 4年 鈴木博子さん
  • 3年 森里文哉さん

研究内容について悩みに悩んだ森里さんだが、実は相当に“鉱物好き”でもある。竹田さん(古生物好き)が研究材料を求めて出没する、化石と鉱物の即売イベントで顔を合わせることもあるとか。一方、アパタイトだけでなく隕石に含まれる水分についても研究している鈴木さん。「隕石マニアではありませんけど(笑)」

「川にいるときは、普通の石に隠されています。それをうまく割って研磨すると、内部の構造が見えてきます」

研究材料ではあるが、少し愛おしそう。竹田裕介さんは、子どものころに古生物のドキュメンタリー番組を観て以来、この道に進むことを誓った。そして今、化石を使って「実ははっきりしていない」アンモナイトの生態を探っている。

鈴木博子さんは「地球全体の水の循環」について研究している。アパタイトという鉱物に含まれる水分量を調べ、鉱物の元になったマントルの水分量を推定する方法を確立しようとしている。

森里文哉さんの興味の対象は、地中深くにある鉱物……だが、この学科を選んでしばらく煩悶してきた。「この研究をすることで、社会に対して何かができるのだろうか」と。自身、鉱物が大好きだからこそ、「楽しいだけで研究してよいのか」という袋小路に迷い込んだのだという。そして悩み抜き、手がかりを得た。

「研究結果をわかりやすく発表することで、人々の世界観を変えることができるのではないかと。自分の知り得たことを、多くの人たちに“実体を持った知識”として伝えられるように頑張ればいいんだ、と考えるようになりました」

竹田さんは言う。「生物は環境に応じて、形や大きさを変えてきました。化石を見れば、当時の地球のあり方がわかる。そこからの生物の進化の仕方を見れば、これからの環境の変化も推測できなくはない、と思うんです」

鈴木さんも大きく頷く。「地球のこれまでの営みを知ることで、これからどうなっていくかが、わかってくるはずです」

そういう意味で地球惑星環境学科の学問は歴史学に近い、と竹田さん。「物理とか数学のように絶対に再現性があるものではなく、化石から何かがわかったからといって100%そうだとは言えません。でもそのぶん、割と広い視点からアプローチできる学問なんじゃないかって」

ゴードリセラス・テナイリラータム。竹田さんが自ら北海道のアベシナイ川で発掘したアンモナイトの化石。一見、普通の石にしか見えないものを採集してきて、自ら割り、研磨してこの状態に仕上げる。観察後は博物館に収蔵されるらしい。

photo/稲田 平