リガク部女子会!

リガク部女子会!
女子だってリガクしたい!
そこで理学部に所属する3人の先輩に、理学を学ぶ女子ゴコロを聞いてみました。
リガク部女子会の開催です!
棚谷灯子
理学部 地球惑星環境学科4年
棚谷灯子

環境問題に関心があって、この学科を選びました。学科の授業では、地球が生まれたころから現代に至るまでの地球内部から表層の海、大気、惑星までと、地球を対象としたさまざまなことを学んでいます。大学院での第一志望はサンゴ礁の研究室で、人間と自然の相互作用について考えていきたいと思っています。

宇野絢子
理学系研究科 生物科学専攻(動物発生学) 武田研究室 修士課程2年
宇野絢子

動物の発生原理を探る動物発生学を研究しています。研究テーマは、ゼブラフィッシュやメダカを使って、脊椎動物のカラダづくりや細胞が形づくられる仕組みを明らかにすること。東大ガイダンスという学生団体に所属していて、オープンキャンパスや五月祭で、高校生向けに東大を紹介する活動にも取り組んでいます。

飯塚理子
理学系研究科 地殻化学実験施設 化学専攻 鍵研究室博士研究員(2011年度博士課程修了)
飯塚理子

地球化学は、化学と地球惑星科学の両方をまたぐ学問です。私はそのなかで、地球内部の高圧を実験室で再現して、構造や物性の変化を探る高圧地球科学を専門に研究しています。地球内部で起きている現象を、分子や原子レベルの変化から解き明かしていきたいと日々思っています。

進路のコト

飯塚
私の進路は、迷いの連続でした。もともと地球と化学が好きで、環境問題にも関心があったんですが、受験で学部を決められず、進学振り分けでも悩んだ末に、つぶしのきく化学を選びました。でもやっぱり地球がやりたくなって、2つの間の地球化学に進んで、いまに至るという流れです(笑)。
宇野
私も迷いました。生き物が好きなんですけど、獣医に薬学、農学と、アプローチはたくさんあるので……。駒場でいろんな講義を受けて、生き物の根本を調べるのが楽しかったんです。それで生物学を選びました。
棚谷
私は環境っていうのは決まってましたが、理学と工学のどっちがいいか……。最終的には、自然の中で考える力を身に付けたいと思って、理学部で学ぶことにしたんです。
飯塚
しっかりしてる!  私の場合、大学院で博士に進むか就職するかの選択でいちばん悩んだのに(笑)。就活で企業を回って、自分の好きな研究を仕事にしたいという思いがようやく固まったの。

研究室のコト

宇野
私は、自分のやりたいことと先生の人柄で研究室を決めました。若々しくてカッコいいんです(笑)!  そういう先生だと研究室の雰囲気も明るいし、みんな議論が大好き。
飯塚
教授の人柄とか姿勢は刺激になるよね。子どもみたいに目を輝かせて研究している姿はやっぱりカッコいい!って思う。
棚谷
私はサンゴ礁の研究をしたいと思っているんですけど、研究室の先生がすごくパワフルなんです。サンゴの保全には、住人の経済や生活、歴史も関わってくるんですけど、先生は住人の方と話をしながら、経済や人文、工学の先生まで巻き込んでプロジェクトを進めるんです。そういう姿勢に共感します。

オフタイムのコト

棚谷
海洋調査探検部に所属しています。離島でキャンプしたり、ダイビングや素潜りしたりするサークルです。
飯塚・宇野
カッコいい!!
棚谷
小さいころから家族で沖縄旅行に行って海に潜ってたんですけど、中学生のころからサンゴが目に見えて荒廃し始めて……。それでサンゴを研究したいなって。今でも夏休みには離島の民宿でバイトをしています。
飯塚
私は大学ではやりたいことをやろうと思って、学部4年間はサークル漬けでした。合気道をやってたんです。いまは、実験が多くて体がなまりそうになるとマラソンしたり、キャンパス内の御殿下ジムでヨガやバレエをして体を動かしています。
宇野
私は、本を読んだり、お買い物したり、お菓子をつくったりとか……。
飯塚
女の子の趣味だ(笑)。
宇野
生物とか化学の実験ってお菓子づくりに似てるんですよ!PCR法っていうDNAを増幅させる反応は、操作の手順がほとんどパウンドケーキをつくるのと一緒なんです。
飯塚
私の先生も、「料理はマテリアルサイエンスだね」って言ってる(笑)。オフタイムというわけではないけど、大学院の副専攻で、科学技術インタープリター養成プログラムを受講しました。それから自分の研究を社会にどう伝えていくべきか、徐々に意識するようになったんです。受講後は、自主的にサイエンス・イベントを開いたりしました。
棚谷
私も科学コミュニケーションは女性に向いてる気がして、興味があります。
飯塚
確かに女性向きかも。女性研究者ってカッコいいし、女性が前に出たほうが、親しみやすいんじゃないかな。

リガク男子のコト

飯塚
つくばや東海村にある研究施設で連日、実験を行うことがあります。私が徹夜明けでもピンピンしていると、先生が「最近の女性はアクティブで頼もしいな」って(笑)。
宇野
女性が少ない理学部に飛び込んでくる女性は強いですよね。一人で実験したり、ディスカッションにも積極的に参加したり。男子はほんわかしてるというか、好きなこと一直線の人が多いですよね。私の周りの男子も「物理が恋人」とか「貝のためならどんな海にも行ける」っていう人が多い(笑)。
棚谷
私は、もともと科学的思考よりも人文系の方がスッと入ってくるんです。でも、苦手なところにあえて飛び込んで、自分の幅を広げたいと思って理学部を選んだんです。興味の外にも目を向けることも大事ですよね。
飯塚
良くも悪くも、「周りの声は聞こえません」ではもったいないと思うのは同感です。

心配なコト

棚谷
学部だと、授業は受け身です。研究室で主体的に研究できるか心配で……。
飯塚
最初は先生や先輩がいろいろ教えてくれて、そのうち一人でできるようになるから大丈夫。4年生は研究方法を学びながら研究テーマを絞って卒論にまとめる流れかな。
宇野
私は、4年生のころは先生や博士の先輩について、基本的な実験操作や研究の進め方を見様見真似で学びました。自分から動けるようになったのはつい最近です(笑)。
飯塚
本当の研究が始まるのは博士課程に入ってから。自分の意識も、周りの見方も、随分変わりました。博士課程は研究者コミュニティに入る第一歩で、いろんな大学や研究室を見る機会も増えます。学外を経験すると勉強になることが多いんです。だから、いろいろなところにアンテナを張っておくのがいいと思います。研究室や専攻を途中で替えることもできるし、先のことを心配しすぎるよりも、いまの自分が納得できる道を進むのがいいんじゃないかな。

photo/貝塚純一 text/萱原正嗣