研究科長・学部長あいさつ

略歴
理学系研究科地球惑星科学専攻教授。専門は宇宙空間物理学。1981年東京大学理学部地球物理学科卒業,1986年理学博士(東京大学)。NASAゴダード宇宙飛行センター研究員,宇宙科学研究所助教授などを経て,1999年より現職。2015−16年東京大学評議員。2020年より研究科長・学部長を兼任。

これまで理学部・理学系研究科は,1877年(明治10年)の創立以来,日本,そして世界の理学の教育・研究の中心的役割を担い,ノーベル賞をはじめとする卓越した科学成果を数多く挙げ,またアカデミアのみならず産業界やビジネス界でも活躍するリーダーシップ人材もたくさん輩出してきました。新たな大学像が求められる今日,ここ理学部・理学系研究科では,修博一環の卓越大学院プログラムと経済支援,留学生の受入れやインターンシップの充実化,学部および大学院学生の海外派遣,若手卓越研究者や女性研究者の支援,キャンパス整備,部局連携や産学連携などの改革 や施策が進められてきました。これまでの知の地平線を拓く教育研究推進の手綱を緩めることなく,理学の教育研究の更なる発展を目指します。

自然界の神羅万象を対象とする理学は,研究者の知的好奇心が原点ですが,我々の飽くなき探究心によって,自然界に隠されていた普遍的真理が次々と明らかにされてきました。そして自然界に働く法則や基本原理の理解は,日常生活にも取り入れられて,豊かな人間社会にも貢献してきています。これを未来社会に継承していくためにも, 従来のディシプリンの下で深化させていく教育研究はもとより,分野の壁を超えた学際領域の教育研究の展開も更に求められています。理学部・理学系研究科では,物理と生物を融合した生物の普遍性や生命の起源の研究,物理で人工知能AIや情報の世界に切り込む研究,地球規模の課題解決に向けた基礎科学とフィールド科学の融合研究,素粒子から物質,宇宙・量子情報までの階層を超えた量子技術を開拓する研究なども始まっています。従来の学問分野の枠を超えて,更なる未知の世界への探究が拡大することを願っています。

2020年度
理学系研究科執行体制
研究科長・評議員 星野 真弘(地惑)
副研究科長・評議員 山本  智(物理)
副研究科長 大越 慎一(化学)
飯野 雄一(生科)
研究科長補佐 佃  達哉(化学)
川北  篤(生科)
高橋 嘉夫(地惑)
河野孝太郎(天文)
 
事務部長 生田目金雄

我々は,科学の成果が社会に還元されることで, 社会からも評価され,教育研究の支援を受けています。この科学と社会の共同体の関係は,大学における財源の多様化と相まって,これまで以上に結びつきが強くなろうとしています。理学の学問の性質上,基礎的研究が重点的に推進されていますが,理学の公共財としての知を社会に積極的に発信し,産学連携も強化していきたいと思います。また理学部・理学系研究科は,国際化をこれまで以上に推進します。世界中の優れた学生や研究者と交流することで,多様な文化やグローバルな視点で学べるように国際化の取り組みを充実化させていきます。2020(令和2年)度からは海外大学と東京大学で二つの博士学位を同時に取得できる ダブルディグリー制度もスタートしました。学生が世界を舞台に活躍できる人材になるように全力でサポートしていきます。

ここ理学系研究科・理学部は,誰も知らなかった問題に挑み,答えを出す。チャレンジと喜びが絶え間なく続く壮大な冒険が繰り広げられている場所です。世紀の謎に挑む研究とその成果が数多く生まれることを期待します。

理学部ニュース2020年5月号掲載

 

 

 
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