生物科学専攻の東山哲也教授が朝日賞を受賞

寺島 一郎(生物科学専攻 教授)


東山哲也教授

生物科学専攻の東山哲也教授が、2019年度の朝日賞を受賞されました(本年元旦発表)。心よりお祝い申し上げます。

東山教授は本学理学系研究科の大学院生・助手の時代から一貫して、植物の重複受精の研究を続けてきました。受精は、多くの植物では、雌蕊の柱頭についた花粉から伸びた花粉管が雌蕊の基部にある子房の中にある胚珠に到達後、胚珠の中で起こります。したがって受精の瞬間の観察は困難です。東山教授は卵細胞が胚珠からむき出しになっているアゼナ科のトレニア(Torenia fournieri)を研究材料として選び、受精の瞬間を顕微鏡で見ることに世界で初めて成功、続いて胚珠が花粉管を誘導する因子を同定するなどの大ヒット論文を次々と出版されました。これらの知見は高校の生物の教科書にも記載されています。名古屋大学理学研究科教授として転出後は、名古屋大学WPI(トランスフォーマティブ生命分子研究所)の副拠点長としても活躍、重複受精に関するモデル植物シロイヌナズナも駆使した研究や、有機化学者と連携したケミカルバイオロジー研究を展開しています。今回の朝日賞はこれらの一連の研究が評価されたものです。2019年度からは、本研究科生物科学専攻の教授としても研究・教育活動を開始されました(2022年度からは本学専任の予定)。

東山教授の論文は大変よく引用されています。特定出版年・特定分野における世界の全論文のうち引用された回数が上位1%に入る多くの研究論文を発表したことで、2019年のHighly cited researchers(Clarivate Analytics社)としても選出されました。これについても合わせてお祝い申し上げます。

理学部ニュース2020年3月号掲載



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