2020/09/14
筋収縮による新たな代謝応答メカニズムの解明
-階層をつなぐトランスオミクス解析により実現-
国立大学法人 電気通信大学
東京大学大学院理学系研究科
概要
電気通信大学大学院情報理工学研究科基盤理工学専攻の星野太佑准教授と東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻の黒田真也教授は、東京大学アイソトープ総合センターの川田健太郎特任助教、理化学研究所生命医科学研究センターの柚木克之チームリーダー、東京都立大学の藤井宣晴教授、眞鍋康子准教授、古市泰郎助教、東京大学大学院新領域創成科学研究科の鈴木穣教授、慶應義塾大学先端生命科学研究所の曽我朋義教授との共同研究により、世界で初めて筋収縮による大規模代謝制御ネットワーク(トランスオミクスネットワーク)を構築しました。その結果、強い筋収縮では、活性酸素種を介したシグナル伝達分子とそれに伴うペントースリン酸経路の活性化が誘導されることを見出しました。ペントースリン酸経路の活性化は、核酸合成や脂質合成を促進させるため、筋収縮による骨格筋の適応メカニズムの一つであることが解明されました。多階層のトランスオミクス解析は、筋収縮による骨格筋の適応メカニズムの全貌解明につながると期待されます。
図 : 構築された筋収縮によるトランスオミクスネットワーク
本研究成果は、9月12日に iScience誌 へ掲載されました。
詳細については、電気通信大学 のホームページをご覧ください。
―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―