2019/08/05

南の島のクリスマスイルミネーション?

クリスマス島(豪)の海底洞窟から新種の光るクモヒトデを発見!

 

中部大学

東京大学大学院理学系研究科

沖縄県立芸術大学

概要

東京大学の岡西政典 特任助教、中部大学の大場裕一 教授、沖縄県立芸術大学の藤田喜久 准教授らの共同研究チームは、オーストラリア領クリスマス島の海底洞窟から新種のクモヒトデを発見した。この新種クモヒトデは暗黒の海底洞窟内に生息しており、自然下で触れると、その刺激で5本の腕にビリビリと電気が走るかのような緑色の閃光(=発光すること)を観察することができる。オフィオプシラ属のクモヒトデで、クリスマス島で発見された発光する生物という特徴から、学名を「オフィオプシラ属クリスマスイルミナンス(Ophiopsila xmasilluminans)」と名付けた。また和名を「ドウクツヒカリクモヒトデ」とした。

海底洞窟に特化して生活する発光生物はこれまで例がなく,その生態や適応進化などの点でも興味深い。今回のクモヒトデは、近縁種に比べて腕が長く、これは餌に乏しい洞窟内で効率よく餌を探すための適応だと考えられる。また、本種の発光の役割は不明であるが、共同研究者の大場裕一(発光生物学)は「敵に襲われた時に光ることでより大きな敵の敵を呼び寄せる〈光のSOS〉ではないか」と推測している。今回の成果は2019年8月5日付のシンガポールの学術誌「ラッフルズ・ブリティン・オブ・ズーロジー(Raffles Bulletin of Zoology」に掲載されました。

図:ドウクツヒカリクモヒトデを掘り起こした状態の写真。

 

詳細については、 中部大学 のホームページをご覧ください。

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―