2019/01/07
根が適切な間隔で分岐する仕組みに働く植物ペプチドを発見
神戸大学大学院理学研究科
名古屋大学大学院理学研究科
奈良先端科学技術大学院大学
大阪大学大学院理学研究科
東京大学大学院理学系研究科
概要
神戸大学大学院理学研究科・深城英弘教授、豊倉浩一研究員(現・大阪大学・日本学術振興会特別研究員)、郷達明特命助教(現・奈良先端科学技術大学院大学・助教)らと、名古屋大学大学院理学研究科・松林嘉克教授、篠原秀文助教、および奈良先端科学技術大学院大学、大阪大学大学院理学研究科・藤本仰一准教授、東京大学大学院理学系研究科・近藤侑貴助教の共同研究グループは、モデル植物シロイヌナズナを用いて、根を分岐させる細胞(側根創始細胞)が適切な間隔で生じる仕組みに働くペプチドとその受容体を明らかにしました。
今後、根を分岐させる仕組みが解明されれば、将来さまざまな農作物や樹木において、土壌における根の張り方を人為的に制御することが可能になることが期待されます。
この研究成果は、12月21日(米国12月20日)に、国際学術雑誌「Developmental Cell」オンライン版に掲載されました。
図. TOLS2ペプチドとRLK7受容体による側根創始細胞の側方抑制
(左写真)シロイヌナズナ野生型(9日目芽生え).(中央と右の写真)根における側根創始細胞のマーカーであるDR5マーカー遺伝子(DR5:Luciferase)の発現を示す。白矢じりは、DR5活性の高い部位。0時間(中央写真)では、DR5活性の高い部位が2つ隣接しているが、約12時間後(右写真)には、片方だけがDR5活性を強め、もう片方は活性を弱める。 TOLS2ペプチドとRLK7受容体は、このような側根創始細胞の側方抑制に働くと考えられる。
詳細については、神戸大学 のホームページをご覧ください。
―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―